吐くまで飲んで、サイコメトラー。
−彼女の温もりに触れた夜のこと−

【第20回】恋に落ちる瞬間って、どんなとき? まさか、こんな始まりがあるなんて、と思う紳士淑女はまだ修行が足りないのかもしれない。人肌が恋しいなら、深夜のカラオケ店へ? いやいやそうじゃなくて。とにかく、藤田センパイ(当時)に脱帽です。

道端に倒れこんでいる酔っ払いをやっぱりたまに見る。常識的なことをあえて言うならば、お酒はほどほどに飲むのが美味しいし。よっぽどのことがないかぎり、自宅以外で泥酔するまで飲むのはよくないですよ。と言っておきたいところだが。

カラオケ店でアルバイトをしていた時代があった。そこで毎晩のように見知らぬ誰かがトイレや店内で嘔吐した、その吐瀉物を処理していた。さいしょは、見るのも嗅ぐのも、ましてや触るのなんて。とうぜん、気持ちが悪かった。しかしその業務も淡々とこなすことができるようになっていき、いつしかなんともおもわなくなっていった。深夜のカラオケ店はある意味、居酒屋よりも酔っ払いが多い。なぜなら、とても単純なことで。9割以上の客は、飲んでから来店するからだ。そして、質の悪い焼酎で割ったチューハイだのなんだのを飲み放題にして歌いまくるんだから、そりゃあ、吐くわな。ってかんじだ。

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marekingu #スマートニュース 2年以上前 replyretweetfavorite