​やるやると言っていつまでもやらない人

東京渋谷で20年前からbar bossaを経営している林伸次さんのもとには、しばしば「飲食店をやってみたい」という相談が来るそうです。色々とアドバイスをしてあげるものの、その後も全く店を作らず「お店やりたいなあ」と言い続ける人がいるんだとか。どうしてその人たちは行動に移さないのか、林さんが考察します。

「飲食店をやりたい」と相談に来る人たち

いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。

僕は『バーのマスターはなぜネクタイをしているのか』『バーのマスターは「おかわり」をすすめない』という本を出しているせいか、よく「飲食店をやってみたいんです」という相談を受けるんですね。

でまあ、具体的に売り上げと原価計算とか立地と家賃みたいな話をすると、「勉強になりました」とか「がんばります!」なんて言われるんですが、その後どれだけ月日が流れても、「お店やりたいなあ」ってままの人っているんです。

あなたの周りにもいませんか? いつまでも「転職したいなあ」って言いながら全くやめそうにない人とか、「俺、起業しようと思うんだよね」って言いながらしない人、あるいは、「仕事をやめたい」と言いながらいつまでもフリーにならない人もいます。

これ、どうしてなんだろうっていつも疑問なんですね。まあ正直に言えば「気が小さいだけ」と言いますか、「度胸がないだけ」なんて思っていたんです。だから、そういう「林さん、お店やりたいんですけど」って相談してくれたのに、いつまでたってもやらない人に対しては、軽く「がんばればいいんじゃないですか」みたいに適当にあわせることにしてたんです。でもやっぱりいつまでも僕のところに来て「やりたいんですよ」って言うので、どうしてなのか考えてみたんです。

そうしたらわかったことがありました。彼らは「もし独立すればこういう風に上手くいく」っていう「可能性」が自分のアイデンティティになっているんです。もし本当に独立してしまったら失敗するかもしれないので、「上手くいくかもしれない」っていう可能性が崩れてしまうんですね。

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ワイングラスのむこう側

林伸次

東京・渋谷で16年、カウンターの向こうからバーに集う人たちの姿を見つめてきた、ワインバー「bar bossa(バールボッサ)」の店主・林伸次さん。バーを舞台に交差する人間模様。バーだから漏らしてしまう本音。ずっとカウンターに立ち続けて...もっと読む

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コメント

marekingu やるやると言っていつまでもやらない人 https://t.co/EKbgLTTPhw #スマートニュース 8日前 replyretweetfavorite

kingmayummy 耳が痛い。>やるやると言っていつまでもやらない人|林伸次 @bar_bossa | 9日前 replyretweetfavorite

kohama やるやると言っていつまでもやらない人|林伸次 @bar_bossa | 9日前 replyretweetfavorite

kunihito_yasui なるほど、腑に落ちた。 「彼らは「もし独立すればこういう風に上手くいく」っていう「可能性」が自分のアイデンティティになっているんです。」 https://t.co/BrllQX5kPE 11日前 replyretweetfavorite