おそらく北京原人時代から「マヂヤミ…」とか言っている奴はいたと思うのだ
最近、「インスタ映え」という言葉をよく聞く。
その名の通り「インスタグラム」に載せる写真うつりが良いことである。よって「インスタ映えしそうな顔」と言われたら、褒め言葉ではないし、むしろ若干ディスられていると思った方がいいだろう。
「インスタに載せるための、イケてる写真の撮り方」ならわかるが、最近では「インスタ映えするスポット」などまで紹介されている。もはや、行動をインスタに記録するのではなく、イケてるインスタ写真を撮るために行動するようになっているのだ。
こういう話をすると、現代社会の闇とか「リアルで満たされないから、ネットの世界で欲求を満たしている寂しい若者」みたいな話になりがちだが、じゃあ昔の人間は、みんなリアルで満たされていたかというと、そんなことはないだろう。おそらく北京原人時代から「マヂヤミ…」とか言っている奴はいたと思うのだ。
では、ネットのない時代に、リアルで満たされない人間はどうしていたのだろう。
多分、死んでたんじゃないかな。
死んでないにしても、生きているわけでもない、みたいな状態で7、80年ぐらい経って死んでたんじゃないかと思う。
リアルしかないなら、リアルで居場所を見つけられなかったら死あるのみ。当然だ。
それを考えると、ネットで殺された若者より、ネットで命を救われた若者の方が明らかに多いのではないだろうか。ネットのない時代だったら、引きこもり、自分の膝の塩分が主食であっただろう女が、インスタに居場所を見つけて、イケてる写真を撮るためだけとはいえ、外出してカフェで飯を食っているなら素晴らしいことである。
「ありのままの君が一番ブスだよ」とグッドルッキングガイに囁かれることに定評があるブス
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