哲学は例えるなら、主力メンバーが卒業した地味なアイドルグループでしかない、しかし、まだ残された重要な課題がある、とゾンビ先生は言います。
人生は、誰も難易度を調整してくれなかったおかしなゲーム
ひろ 位置づけはわかりましたけど、じゃあ具体的に今の哲学に残された課題はどんなことなんですか? 今の哲学では、なにを勉強するんですか?
先生 幸せとはなにか。自由とはなにか。「善いこと」とはなにか。人は人生を、どう生きるべきか。
ひろ うわあ。いかにも残りそうな議題というか、漠然として難しそうなテーマですね……
先生 漠然として難しいからこそ、そこに本質的な答え……真理があるのかを、哲学者たちは頭を捻って考え続けてきたんじゃ。その他に、なんと言っても重要な課題が「認識」についてじゃ。我々がこの世界をどう認識するかということと、この世界が実際はどうであるかということの違いを知ること、これは哲学が挑んでいる最大のテーマだと言ってもいいじゃろう。
ひろ えーと……。もう一回言ってもらえません?
先生 まあいい。認識については認識の授業を待つのじゃ。
人生とはなんぞや?とは、自分で考えるべき問題ではない
ひろ でもさあ、幸せってなにとか人生ってなんぞやとか、そういうのって自分で考える問題な気もするなあ。人に頼りたくないっていうか。ちゃんと自分の頭で考えるからこそ、人生はおもしろくなるんじゃない?