有名人はパンダ的存在である
真鍋晶平(以下、真鍋) 顔が売れている有名な人ほど、そういうグレーゾーンなところで働いている業界の人たちとの付き合いを避けるようになるじゃないですか。でも、僕の場合は漫画家で、顔を出してないので、一緒にいても周囲の目を気にしなくていい。だから、付き合いやすいし、話しやすいんでしょうね。その結果、取材を続けられている部分はあると思います。
あとは、作品のおかげで名前が売れているので、ある意味、パンダ的な扱いをされているところもあるかもしれません。「こいつ、連れてきたぞー」と。
堀江貴文(以下、堀江) それはおもしろい視点ですね。例えば昭和の時代だったら、大物演歌歌手はほぼ100%ヤクザとつながりがあったわけじゃないですか。でも、当時はそれもパトロンとしてお金があるから、容認されていたわけですよね。そして、ヤクザからすると、「芸能人を連れてきたぞ」と自慢できると。
ただ、いまは世の中が変わって、芸能人もヤクザの人たちとの付き合いがあると100%アウトになってしまうから、付き合いを切るようになってますよね。
真鍋 写真とかが出ちゃうと、いろいろ大変ですもんね。
ヤクザが有名人に声をかけるのは、「寂しい」から
堀江 僕も以前、名古屋駅で新幹線を乗り換えていたら、名古屋のチンピラ風の人が「握手してください」と声をかけてきて。普段、僕は1人だと声をかけられるので、いつも外出するときは2人以上にするようにしてるんです。でも、そのときはたまたま1人で。
内心、めんどうくさいな……と思いつつ、握手してたら、その人が「ボスを連れてきます!」と言って、本当にボスを連れてきてしまって。そしたら、某有名暴力団の偉い人だったんですよ。そしたら、その人が「なにか困ったことがあったら、言ってくれ。これから、東京に行くから」と。それを聞いて、「絶対相談したくないよ!」と思ってたんですが、半年後くらいに某格闘イベント観に行って、格闘技プロモーターのとある有名人に挨拶に行ったら、その場にいたんです……。
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