性行為の同意とは
レイプ事件や訴訟が起きるたびに、「性行為の同意」が話題になる。ソーシャルメディアやワイドショーで、見解の違いが口論に発展し、炎上することも少なくない。
6月末には、「“性行為の同意があった”と思われても仕方がないと思うもの(複数回答)」として次のような結果がテレビで放映され、ネットで炎上した(NHKネットクラブアンケート)。
・2人きりで食事 11%
・2人きりで飲酒 27%
・2人きりで車に乗る 25%
・露出の多い服装 23%
・泥酔している 35%
この結果に対して多くの女性が激怒したのは当然のことだ。
「性行為」を「強盗」に置き換えたら、怒る女性の心境がわかりやすいかもしれない。「金持ちだということが明らかな衣服や時計を身につけたり、泥酔したりしたら、”金を取られても良い“という同意をしたことになるのか?」という見方だ。
これに対して、「危ない場所で高い服を着て歩いたり、酔っ払ったら、やはり本人が悪い」という反対意見も出て来るかもしれない。
イギリスのテムズ・バレー警察署がキャンペーンで使った性行為の同意を紅茶にたとえたビデオのほうが、強盗のたとえよりわかりやすいかもしれない。
「紅茶」なしには生きられないほど紅茶好きのイギリスならではのユーモアがある例えで、男性にも人気があったようだ。
同意が曖昧な性交渉の難しさ
しかし、性行為の同意は盗難や紅茶とは本質的な部分が異なる。
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