日本で感じていた「生き苦しさ」の正体
この連載ではこれまで、パリへ移住したことで変化した私自身の生き方や、パリにいる色々な人の生き方について紹介してきました。
パリに来るまで「なんだか生き苦しい」と感じていた私は、それがどうしてなのか、日本にいるときはわかりませんでした。その苦しみは婚活をキッカケに限界を迎え、苦し紛れに世界に飛び出し、パリへ移住。そこでようやく「生き苦しい」と感じていた原因を知ることになります。それは「○○でなければ」という、日本の社会の中にある「社会や他人の基準」で生きようとしていたからでした。
パリに来てからは「私自身はどうしたいのか?」を常に考えて生きる環境になり、それはそれで、初めての経験でとまどいました。でも、少しずつ自問自答をくり返す癖をつけることで、日本で感じていたような生き苦しさからは逃れることができています。
この連載は、「生き苦しさ」を感じてはいるものの、その原因がなにか気がつけていない人たちへ、過去の自分と似たような女性たちへ、肩の力を抜いて楽に生きてもらえるヒントを伝えることはできないか?という思いを原動力にして書いています。
特に大都会東京で、毎日同じ世界であくせく忙しく働いていると、身体も頭も凝り固まってしまって、忙しいこと、苦しいことが当たり前。時々、友人らと飲んだり、衝動買いしたりで発散してスッキリすることはあっても、根本の原因に気がついていないので、またすぐに苦しさは溜まってしまう……なんてこと、身に覚えのある方も多いのではないでしょうか?
まず、自分がなんだか苦しいと感じていること。そして、なんで苦しいと感じているのか? まずは、その苦しみの原因に気がついて〜!そんな念力を送るような気持ちで、東京にいるcakesの担当編集者さんに向かって、毎週、毎週、原稿を送らせてもらってきました。
日本人は「このままじゃおかしい」と気がついている
そんなことを考えて書き続けてきたここ1年くらいのこと。「あ、もうたくさんの人たちが、苦しみの原因に気がつき始めているな」という感触を、ネットを通して感じることが多くなってきました。それをとくに感じるのは、炎上事件への反応を見る時です。
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