第7回】ジョージ・カランチョ(アメリカン航空ダイバーシティ・マーケット・マネジャー)インタビュー

アメリカン航空は1993年に、米国の航空業界では先駆けてLGBTプログラムを開始した。他の航空会社は数年前から始めたにすぎないため、現在LGBTの中で圧倒的な認知度と利用頻度を獲得している。

 1993年に米国の航空業界では先駆けて、LGBTプログラムを開始した。具体的には、LGBTや人権関連団体が開く資金集めイベントに航空券を寄付する形で、LGBTを差別しない航空会社であることをアピール。同時にLGBT関連の雑誌やウェブサイトに広告も出した。他の航空会社は数年前から始めたにすぎないため、現在LGBTの中で圧倒的な認知度と利用頻度を獲得している。

 社内でも同年、LGBTを差別しない方針を決め、現在はパートナーが結婚カップルの配偶者と同じ健康保険制度や年金、福利厚生を受けられるようになっている。

 当初は、LGBTの権利を認めない保守派団体から抗議や脅迫が来たが、今は1件もない。

 LGBTは所得が高く、ゲイの75%は子供がいない。全米のLGBT市場は712億ドルとされ、その1割が旅行・レジャーに使われるとすると70億ドル規模。しかも、調査をすると保有マイレージも一般の人より高いことがわかった。このため、2012年度のLGBT向け広告予算を前年度比で倍増させた。広告予算の総額は横ばいだが、LGBT向けだけ倍増させたのは費用対効果が高いからだ。LGBTを大切にするのは、社会的に正しいことであると同時に、賢いビジネス判断だ。必ず利益となって戻ってくる。(談)

Photo by Morgan Freeman

週刊ダイヤモンド

この連載について

初回を読む
国内市場5.7兆円 「LGBT(レズビアン/ゲイ/バイ・セクシャル/トランスジェンダー)市場」を攻略せよ!【2】~米国では無視できない巨大市場に

週刊ダイヤモンド

日本と違い、米国ではLGBTと企業との間に、緊張感のある空気が流れている。LGBTに対する取り組みや考え方は指標として点数化され、それはバイヤーズガイドとして活用されている。 本誌・池冨 仁、臼井真粧美、柳澤里佳、片田江康男(ダイヤモ...もっと読む

関連記事

関連キーワード

コメント

Tweetがありません