投資対象としての魅力にあふれ、また送金手段としても使い勝手がよいビットコインですが、これからは身近な支払い手段として、どんどん普及していくと見込まれています。
国内ではまだ利用できる店舗は限られているとはいえ、2016年末の時点で、飲食店や美容室、ネイルサロンなど、4200店舗でビットコインによる支払いを受け付けています。2016年の1年間で4倍以上に増えた計算ですから、今後もさらに増えていくはずです。
スマホだけで支払いが完了
ビットコインの支払いは、「ウォレット」と呼ばれる専用アプリを通じて行います。支払い方法は簡単で、ビットコインを送金するのとまったく同じ手順です(本連載の第1回参照)。お店でビットコインアドレスのQRコードを発行してもらい、それをスマホで読み取って利用代金を送金するだけ。財布を持たず、現金やカード類が手元になくても、スマホさえ持っていれば、その場で支払いが完了します。
おつりでもらった小銭が邪魔になることもないですし、金額を自分で確かめてから送金できるので、クレジットカードのフィッシング詐欺のように、どこかで誰かに「抜かれて」しまう心配もありません。その意味では、現金やカードを持ち歩くよりも手軽で、安心といえるかもしれません。
Apple Payが交通系カードの「Suica」に対応したこともあり、支払い関係はすべてスマホにまとめることが可能になりつつあります。
スマホがあれば、財布はいらない。そんな時代がもうすぐやってくるかもしれません。
ビットコインの「ウォレット」とは
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