妻の悪行を義弟に聞く

子育ては、この世で一番ハードでクリエイティブなワークだ! 無頼のハードボイルド作家である樋口毅宏さんが、いつのまにか専業主夫になってしまった男の子育て日記『おっぱいがほしい』を特別掲載します。 美人東大卒弁護士という華やかな肩書きと裏腹に、常識が通用しないぶっ飛んだ奥さまを〝満足させ〟つつ、あらゆる家事と育児を「完璧に仕切る」ファンキーな毎日のはじまりです。

2016年1月23日

 東京に住む妻の弟家族が京都まで遊びに来てくれた。

 義弟は妻の二歳下、僕の七つ下で、京都大学を出た後、日経新聞で働いている。姉の方は東大卒で弁護士。どんだけイヤミな姉弟なんだ。

 一歳になる男の子は目鼻口がはっきりして、完全に父親似。精子強すぎ。

一文かずふみ と初対面。

「〝こんにちは〟って。きみたちは従兄弟なんだよ」

 もちろんふたりともキョトンとしている。

 甥っ子はすぐに退屈して、居間を匍匐前進で這い回る。床を念入りに拭いておいて良かった。この家の掃除当番として、密かに胸を撫で下ろした。

 義弟に訊いてみた。

「子供の頃のふさちゃんってどんなでしたか」

「姉ですか。学校に行ってませんでした」

「へ?」

「だって行く理由がないもん。勉強なんかやらなくてもできたから」

「もし成長した一文かずふみ が、ボク学校行かないって言いだしたらどうするの」

「いいよ、行かなくて。それでも私、小学校のとき京都で一番だったけどね」

 義弟によると、姉は常に反面教師だったという。子供の頃から、特に女子高生時代は親の言うことを聞かず、ほぼ毎日、頭を殴られていたという。

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おっぱいがほしい!—男の子育て日記

樋口毅宏

子育ては、この世で一番ハードでクリエイティブなワークだ! 無頼のハードボイルド作家である樋口毅宏さんが、いつのまにか専業主夫になってしまった男の子育て日記『おっぱいがほしい』を特別掲載します。 美人東大卒弁護士という華やかな肩書きと裏...もっと読む

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