うれしいことがあった後のお金の使い方
旅行代理店に勤めるY輔さん(男性・24歳)。
土曜日の夜、仕事の悩みを相談をするふりをして、入社した当時から恋心を抱いていた同期のF子に電話した。
そして、2年越しで温めていた気持ちを、思い切って告白したのだ。
「あのさ、俺、入社したときからF子のこと、いい子だなって思ってたんだよね。もし よかったら、俺と付き合ってくれない?」
「え……、私と? 私でいいなら、別にいいけど…… 」
はにかみながらも、Y輔さんの交際の申し込みにイエスと答えるF子。
「じゃあ、また明日、会社でね」
と、電話を切ったY輔さんは、もう有頂天。
「よっしゃ~!!! やったぞ! 早く明日にならないかなぁ!!!」
まるで中学生のようだ。
いくつになっても、うれしいことがあったときは、なんとも言えずハイな気分になるものだ。
好きな人と思いが通じたり、試験に合格したり、希望の会社に就職が決まったり、仕事がうまくいったり。
そんなときは、誰彼かまわず話して回りたい衝動にかられる。
中には、自分へのお祝いにお金を使いたくなる人もいるだろう。
Y輔さんもそのひとり。
「そうだ! 大学時代のK太に電話して飲みにでも行くか。今日はとにかく飲みたい気分だ!」
携帯からK太に電話をするY輔さん。
「もしもし、オレオレ。今から飲みに行かない? 今日はすっごくいいことがあったんだよ。だから、全部俺がおごるからさっ!」
そして、K太を呼び出し、はしご酒をかさねる。
気づけば空は白みはじめ、たった一晩で使ったお金は5万円にもなっていた。
ハイになっているときは、普段ならめったに使わないような額のお金でも、一気に使ってしまう。
まあ、それほどうれしいことなんて、そう頻繁にあることではないのだから、少しくらいのぜいたくは大目に見てもいいだろう。
だが、ほどほどにしておかないと、後悔することになりかねないので、勢いに任せ過ぎないようにしたほうが良い。
Y輔さんの場合も、K太と飲みに行って散財したせいで、F子との初デートの予算まで使い果たしてしまった。これは大失態だ。
では、人生最大と思えるようなうれしい出来事が起きたときは、どんなふうにお金を使えば良いのだろうか。
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