尊敬する人に対するお金の使い方
以前、私の講演会に参加してくださったKさん(大学三年生・男性)から、「田口さんの好物は何ですか?」という質問を受けたことがある。
なぜそんな質問をするのですかと逆に聞き返したところ、次のような答えが返ってきた。
「僕はいつも田口さんの本を読んだり、講演会に参加したりして、勉強させてもらっています。おかげで将来進むべき道も見えてきたし、きちんとお金の管理もできるようになってきました。田口さんは僕の師匠のような存在なんです。だから、感謝の気持ちをプレゼントという形にしてお返ししたいのですが……」
読者からこのように言ってもらえることは、著者冥利につきると言っていい。こちらのほうこそ「いつもありがとう‼」と言って、手をとって感謝したいほどだった。
気持ちは大変うれしい。しかし、自分より20歳ほど年下の彼から、モノを贈られるというのも、なんだかかえってバツが悪いものだ。
そこで私は、彼に対して次のように答えた。