自宅に置くだけで子どもが英語をマスターする「魔法のグッズ」とは?

日比谷高校のある女子生徒は、「自宅にあるものが置いてあった」だけで、いつの間にか英語がスラスラ、なんの苦もなく読めるようになったそうです。さほどお金のかかるものではありません。みなさんも「今日からでも」すぐに取り入れられるようなものです。今回は、子どもの知的水準を高める「環境」についてお話しいただきます。連載第7回。

本に囲まれる—。それだけで子どもが賢くなる確率が上がるのだとしたら、親がとるべき行動は?(Shutterstock)

家には本と、新聞を

 目的意識の話からは少しそれますが、春と秋の年2回、図書委員主催で行う「ビブリオバトル」(希望者参加)というものもあります。

 挑戦者は、自分が読んで面白かった本を、持ち時間の中で紹介。最後に、聴衆が「どの本をいちばん読みたくなったか」を基準に投票し、優勝者(チャンプ本)を決定します。紹介する本は、学術系でもミステリーでも、ライトノベルでも、なんでもアリです。予選と決勝を行い、結果が出ますから、毎回けっこう白熱します。

 バトルで勝つためには読解力はもちろん、中身の魅力を伝えるための構成能力やプレゼン能力に加え、感情を伝える情動的な部分の表現力も必要です。読書はそういう力を養ってくれます

 優勝者の中には、親の本棚から面白そうな本を手にとるうち、本好きになったという子も少なくありません。親が本を好きなだけで、すでに子どもは知的好奇心に触れる環境に恵まれているわけです。

 ある女子生徒の家では、お父さんがいつもリビングに英字雑誌の『TIME』を置いていたそうですが、彼女は幼い頃から、その『TIME』をめくっているうち、いつの間にか英語が読めるようになっていた──そんな話もあります。

 1年生の地理の授業では、「時事問題3分間スピーチ」というものもあります。あらかじめ自分が興味を持った新聞記事に自分のコメントをつけたものを用意して全員に配布。そして、教室の前方でスピーチしてもらいます。

 授業の中でも、なるべく意見を発表する場を設けています。自校作成問題で受験生に必ず記述式にチャレンジしてもらうのと同様、つねに「自分の意見を述べる」ことを意識させ、人としての成長につなげていってもらいたいと思っています。

「意見を発表する」と言うと大げさに聞こえるかもしれませんが、これは家庭でもできることです。

 ニュースを見て、家族で会話をする。気になった時事問題は何か。なぜ興味を持ったのか。自分はそれに対してどう思うのか。どうしていきたいのか。そんな会話がきっかけになって、将来に目が向くことも多いと思います。

 忙しくてなかなか子どもと対話する機会が取れない方もいらっしゃるでしょう。かく言う私も、家庭では決してよい父親とは言えず、「お父さんは自分の子より人の子でしょ」と言われてしまったことがあるくらいですが(反省しています)、日常的に少し意識するだけで、子どもの視野を広げたり、モチベーションや意欲を高めるきっかけになることは、たくさんあると思います。

 たとえば、本なら、個人的にはやはり子どもには「偉人伝」をおすすめしたいです。私自身も子どもの頃、むさぼるように読んでいましたから。キュリー夫人、エジソン、織田信長……。親から毎月1冊、新しい本を買ってもらえたのですが、その日を心から楽しみにしていたことを覚えています。

 何か大きなことを成した人の話は、若者に大きな刺激を与えます。素朴な感動や憧れが、子どもたちの大きな夢の芽となるのです。 「間接体験」としては、新聞もあります。最近はネットで新聞のニュースを読めるようにもなっていますが、私はいまだに「紙の新聞」派です。

新聞をとる家の子は賢い、といったことも聞きますが、個人的にはあながち的外れな言説でもないと思っています。

 紙の新聞のいい点は、パッと紙面を広げたとき、自分が普段関心を持たないニュースまで目に入るところです。記事の大小で、その新聞がどんな内容に重きを置いているかもわかります。これはスマホの小さな画面では得ることのできないメリットだと思います。

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コメント

wak_h 少しだけビブリオバトルにも触れてる。 2年弱前 replyretweetfavorite

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