こんにちは、外科医の雨月メッツェンバウム次郎です。
全国的に梅雨入りしました。
梅の季節でもないのになぜ「梅雨」と書くか、ご存知ですか?諸説ありますが、私が一番好きなのはこんな説です。
6月の雨季は日々雨が降り、ジメジメした季節だから黴(かび)が生えやすい。「黴雨(ばいう)」という言葉から漢字が変わり「梅雨」となった。
黴雨という言葉で私が連想するのは、幼き頃の風景です。あれは確か小学校に入りたての頃、農家の友人の家で隠れん坊をして遊んでいました。農耕器具や藁、トラックなどが置いてある車庫に私は隠れていたのです。時刻は夕暮れ時、カアカアとカラスの鳴き声が遠くに聞こえます。車庫は思いのほか暖かく、ホコリや砂で少し煙っていて、そこに雨上がりの夕日がさっと射し込んでいました。オレンジのような、黄金のような、きらきらとした陽射しに照らされる車庫の中の空気を見ていたら、不意に大きな人影が入ってきました。その家の父親でした。逆光でしたから、顔は見えません。私の存在に気づいていないのか、彼は無言で入ってきました。その時のその父親のシルエットは、もやに包まれた威厳のある農夫といった風で、私は恐ろしさとともに神々しさを覚えたのです。その時に嗅いだのが、黴とほこりの混じった匂いでした。それ以来、雨の季節にはいつもこの時の黴の匂いを思い出すのです。
おっと、昔話が過ぎましたね。
さて、今回は「人前で奥さんのことをなんと呼ぶか問題」についてお話ししたいと思います。親愛なるcakes読者諸氏におかれましては、前々々々回に連載上で独身をこじらせた私が結婚をしたご報告をご覧いただいたことと存じます。
私ほど結婚にビビっていた男も珍しいでしょうが、この結婚なる珍しい経験をした後に起こった様々な出来事について、どうしても読者の皆様にシェアしいろんなご意見を頂戴したいと思うのです。