徹底的な糖質カットで本当にヤセるのか
お酒を飲んで気持ちよくなった後、最後にラーメンを一杯食べて帰りたくなるのが人の常。気持ちはたいへんよくわかりますが、ラーメンは脂や塩分、糖質、炭水化物がてんこ盛りの食べ物。夜中のラーメンは不思議と美味しく感じるのですが、すぐに太る原因になります。特に深夜になって食べるラーメンは「肥満につながる魔性の食べ物」と心得ておきましょう。
同じ麺類ということで、できれば蕎麦をおすすめしたいところですが、世の男性が持つラーメン愛は格別であることも知っています。そこで、どうしてもラーメンを食べたいのであれば、その日一日の糖質をコントロールするようにしましょう。その日最後の贅沢のために、それまでの食事をセーブする。そのくらいの代償は払ってもいいはずです。
とはいえ長期間徹底的に糖質をカットするのは考えもの。夜にラーメンを食べるからご飯を抜いておく、という心がけは殊勝ですが、普段の朝昼の食事ではご飯一膳くらいは食べておいた方がよいと思います。
なぜなら糖質をゼロにすると、体が生命維持のために強く欲してしまうから。体内エネルギーに直結する糖質が失われると、体にとっては飢餓状態になるわけで、次はそうならないように糖質をためこもうとする力が体内で働きます。いわゆるリバウンドを起こしやすくなるのです。
野菜などの作物を育てる時も、水やりを最小限に留めて飢餓状態を作り出す手法があります。作物本来の大きくなろう、成長しようとする力をあえて引き出して、美味しさを向上させるんですね。
人間だって同じです。よりシンプルに表現すれば「飢餓の後はもっと食べたくなる」わけで、糖質制限ダイエットに成功した人がリバウンドしやすいのはそういうこと。それまで抜いていたものをふたたび摂り始めたら、体の「欲しがる気持ち」に火がついて、以前にも増して食べるようになって体も必要以上にカロリーをためこんでしまうでしょう。
深夜に食べるラーメンのために一日だけ炭水化物を抜くのであればOKです。夜は主に寝るだけで、エネルギーを必要としませんから。朝や昼に食べたものは、いずれにしても日中に消費されますから、けっして無理することはありません。ご飯一膳くらいは食べましょう。