ライブ体験+継続的なコミュニケーション
これらをどう実現していくのかというのが、今後のメディア空間のテーマとなっていくでしょう。
アメリカでは最近、フードトラックが人気です。トラックを「屋台」に改造し、その場で調理した料理を出すトラックです。日本では食品衛生の規制もあってか、さほど普及していませんが、アメリカではごく当たり前に日常的な食を担うようになっています。
2014年には『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』というコメディ映画もありました。観ているだけで「うわー食べたい! 腹減った!」とお腹がぐうぐう鳴ってくる、シズル感満載の映画です。
ストーリーは、ロサンゼルスの超人気レストランに勤めている中年の雇われシェフが主人公。ある日、その店に、レストラン批評で人気の著名ブロガーがやって来ることになります。シェフは張り切って、斬新な新しい料理を出してやろうと待ち構えます。ところが保守的なオーナー(ダスティ・ホフマンが好演しています)に口をはさまれて、結局、いつもながらの定番料理を出すことになってしまったのですね。
ありきたりの料理にガッカリしたブロガーは、酷評します。「シェフが激太りしているのは、客の残した料理を食べ続けた結果だろう。星ふたつ」。
これに怒ったシェフは、慣れないツイッターでブロガーを罵倒してしまうのです。結果はみごとに大炎上。おまけに再び店にやって来たブロガーにつかみかかって、それも客にスマホで撮影され、ユーチューブの動画で世界中に流れてしまう。
高級レストランをクビになり、すべてを失ったシェフは、息子と一緒にフードトラックで料理人人生をやり直す決心をするのです。提供するのは、超旨いキューバの料理。旅をしながら熱々の肉のサンドイッチを売りまくっていくシーンは、最高でした。
この映画には、料理をする描写がたくさん出てきます。シェフが息子にチーズトーストをつくってやるシーンが中でもすばらしい。
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