今日からはじめるビットコイン入門

cakes読者のみなさん、はじめまして。大塚雄介です。ふだんは、仮想通貨交換取引所「coincheck」や、ビットコイン決済サービスcoincheck paymentを運営しています。ところで、最近ネットなどのニュースでビットコインがどうとか、仮想通貨がどうとか目にしたりしませんか? よくわからない、危ないんじゃないのと思う人もいれば、もうかるの!? と目を輝かせる人もいるかもしれません。いずれにしても、ビットコインって何なの? どんな仕組みになっているの? わたしたちの生活にこれからどう関わってくるの? といったことについて、ムズかしい専門書を読まなくてもわかるよう、この連載では説明していきます。みなさん、よろしくお願いします!

2017年は、ビットコイン関係者の歓喜と悲鳴とともに幕を開けました。

2016年の後半はだいたい「1BTC(ビットコインの単位です)=6万円台」で落ち着いていたビットコイン相場(ビットコインと円の交換レート)が、11月あたりからジリジリと上がりはじめ、2016年末に一時12万円台に達します。

年が明けてからもその勢いはとまらず、1月5日にはついに15万円を突破して大騒ぎになりますが、その日の夜から突然急落し、日付が変わる頃には一時11万円を割り込むところまで落ち込みます(ちなみに、ビットコインの取引は24時間365日可能です。クリスマスや年末年始も休みはありません)。

ビットコイン価格が急落したのは、相場に大きな影響を持つ中国で資本規制が強化されるという情報が流れたからですが、1月6日の明け方には早くも持ち直し、昼頃までには一時13万円台まで回復して、その後10万円前後で落ち着きました。まるでジェットコースターのような値動きです(下図)。

これだけ価格変動が激しいのは、ビットコインに対する「期待」と「不安」が高まっている証拠です。そして、これだけボラティリティ(変動幅の比率)が高いということは、投資対象としては、リスクはそれなりにあるものの、その分、魅力も大きいということになります。あらゆる投資の基本は、安く買って高く売ることだからです。

このように、仮想通貨のビットコインはいまやブームの様相を呈しています。

これから、ビットコインはどんなものか、どんなときに使えるのか、くわしく解説していきますが、お金の価値は、使ってみてはじめて実感できるものです。

ごく簡単な手続きだけではじめることができるので、とにかく試しに使ってみたいという人のために、まずは「ビットコインの使い方」をひと通り紹介します。

ビットコインを入手する方法はいくつかありますが、いちばん手っ取り早いのは、ビットコインのアプリを手に入れ、ビットコインを扱っている取引所から「買う」ことです。

現在、日本でビットコインを扱っている主な取引所を下図にまとめました。この中から好きなところを選んで取引をはじめることができます。ウェブサイトやアプリのインターフェイスは常に更新されるので、ここでは操作画面を記載せず、操作方法の概略だけを説明しますが、私たちが運営している「コインチェック」のウェブサイトやアプリ画面を見ながら次の説明を読んでいただくと、わかりやすいと思います。


写真入り身分証明書と、証明書と一緒に写った本人写真の提出が必要

ビットコインの取引を行うには、本人確認書類の提出が必要です(マネーロンダリングなどの不正利用を防ぐためです)。

はじめてコインチェックのウェブサイトにアクセスすると、メールアドレスの登録が求められます。スマホの人は、iPhoneのApp StoreやGoogle Playからコインチェックのアプリをインストールしてください。メアドを登録すると、折り返し確認メールが届くので、それをクリックして本人確認画面にアクセスします。

フェイスブックのアカウントを持っている人は、フェイスブックで登録することができますが、実際に取引をはじめるには、本人確認書類の提出が必要です。

本人確認画面では、住所・氏名・生年月日など、必要事項を入力のうえ、運転免許証やパスポートなど、本人写真入りの身分証明書の画像(免許証の場合は、住所変更の有無を確認するため裏面の画像も)と、提出された身分証と本人が一緒に写っている写真(写真入りの面を表に向けた免許証やパスポートを手に持った自撮り写真)を画面上の指示に従ってアップロードします。スマホの場合は、その場で自撮りして、それらの写真を送ることができます。

登録後しばらくすると、「本人確認終了」のメールが届きます。さらに数日後、住所確認のための書類が簡易書留で登録住所に送られてきます。それを受け取り、登録住所が間違いないことが確認できたら、登録完了です。

これでビットコインの取引をはじめることができます。

主な操作は6つだけ

コインチェックのウェブサイト(またはアプリ)にログインすると、「ウォレット」画面が現れます。ウォレットはビットコインを入れておく「あなた専用の銀行口座」のようなものです。

いくつかメニューが並んでいますが、これらは大きく6つの操作に分けることができます。「①入金する」と「②出金する」、「③コインを買う」と「④コインを売る」、「⑤コインを送る」と「⑥コインを受け取る」をセットで考えると、わかりやすいはずです。

①入金する

現金の出し入れに関するメニューです。先に円やドルなどの現金を取引所の指定口座に預けておいて、その金額の範囲内でビットコインを買うことができます(預けた金額を証拠金としてレバレッジ取引することもできます)。入金のしかたは、①銀行振込で入金する、②コンビニで入金する、③提携金融機関から最大1億円までクイック入金する(24時間365日対応)、の三つです。それぞれメニュー画面の指示に従って入金してください。

②出金する

現金の出し入れに関するメニューです。ビットコインを売った代金を受け取りたいときは、あなたの銀行口座を登録します。取引所に預けている円やドルのうち、現金で引き出したい金額を指定すれば、その金額があなたの銀行口座に振り込まれます。

③コインを買う

ビットコインの売買に関するメニューです。円やドルを支払ってビットコインを受け取ることを「ビットコインを買う」といい、ビットコインを支払って円やドルを受け取ることを「ビットコインを売る」といいます。

「コインを買う」で、買いたいビットコインの額を入力すると、必要な日本円が自動的に表示されます。たとえば、「1BTC=10万円」のときに「0.1 BTC」と入力すれば「1万円」、「0.01 BTC」と入力すれば「1000円」と表示されるので、その金額でよければ「購入する」をクリックします。これでビットコインの購入が完了です。

ウォレットで残高を確認すると、あなたが買った「ビットコイン」が「日本円」と置き換わっていることがわかります。

「コインを買う」のオプションとして、「クレジットカードで買う」方法もあります。現金を入金してからビットコインを買うのではなく、クレジットカードで直接買うわけです。

④コインを売る

ビットコインの売買に関するメニューです。あなたが買ったビットコインは、あなたのパソコンやスマホにダウンロードされるのではなく、コインチェックのサーバーに置いてあります。将来の値上げに備えてそのままずっと持っていてもいいですし、現金化したくなったら売ることもできます。

「コインを売る」画面で、売りたいビットコインの額を入力すると、売却代金の日本円が自動的に表示されるので、その金額でよければ「売却する」をクリックします。これでビットコインの売却が完了です。

ウォレットで残高を確認すると、あなたが売った「ビットコイン」が「日本円」に置き換わっていることがわかります。売却代金はそのままプールしておいてもいいですし、現金化したければ、②の「出金する」メニューに進んでください。

⑤コインを送る

ビットコインの送金と支払いに関するメニューです。自分が持っているビットコインを誰かに送ったり、お店で支払ったりするときは、「コインを送る」のメニューを開きます。つまり、送金も支払いも操作としては同じで、たとえばXさんに0.1 BTC送りたいときは、Xさんから送り先のアドレスを教えてもらって、そのアドレス宛に0.1 BTCを送るだけです。

ビットコインを送るには、送る相手が指定したビットコインアドレス宛に送る方法と、相手のメールアドレス宛に送る方法があります。ビットコインアドレスというのは、たとえば「1AavpCP7jHKFYXb7NP9p5naf1FQ1SZ7Zxw」のような、27~34ケタのランダムな文字列です。ビットコイン専用のメールアドレスのようなものだと考えてください。普通のメールアドレスと違うのは、送るたびに毎回別々のアドレスが発行されるところです。

ビットコインアドレスはQRコードで読み込むことができます。お店やオンラインショップで支払うときも、お店が発行するQRコードをスマホで読み込めば、いちいちビットコインアドレスを入力しなくてもいいので便利です。

⑥コインを受け取る

自分からビットコインを送るだけでなく、誰かが送ってくれたビットコインを受け取ることもできます。何かを売った代金としてビットコインを受け取ったり、銀行振込などの代わりに送ってもらったビットコインを受け取ったりするシーンが考えられます。

「コインを受け取る」のメニューを開くと、入金用のビットコインアドレスが表示されるので、それを送ってくれる相手に知らせます。QRコードも自動で取得できるので、それを相手に教えれば、アドレスを入力する手間が省けます。

ビットコインを送ったり受け取ったりしたら、ウォレットで残高を確認しておきましょう。

ビットコインの使い方の説明は以上です。「仮想通貨」と聞くとむずかしい感じがするかもしれませんが、実際に使ってもらえば、ビックリするほど簡単だとわかってもらえるはずです。

ここまでの説明をまとめたのが、図6です。お金の移動とビットコインの移動を分けて考えると、理解しやすいかもしれません。

ざっと概要をつかんでいただいたところで、次回からはいよいよ中身の説明に入ります。ビットコインとはいったい何なのでしょうか。

本記事は、書籍『いまさら聞けない ビットコインとブロックチェーン』(ディスカヴァー刊)の内容を一部抜粋、編集して掲載しています。

いまさら聞けない ビットコインとブロックチェーン

大塚 雄介
ディスカヴァー・トゥエンティワン
2017-03-24

この連載について

いまさら聞けない ビットコインとブロックチェーン

大塚 雄介

cakes読者のみなさん、はじめまして。大塚雄介です。ふだんは、仮想通貨交換取引所「coincheck」や、ビットコイン決済サービス「coincheck payment」を運営しています。ところで、最近ネットなどのニュースでビットコイ...もっと読む

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marekingu #スマートニュース 2年以上前 replyretweetfavorite

t___hina 『いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン』cakes連載はじまった🙌 「ビットコインって怪しくない?」って思う人ほど、詐欺対策にちゃんと読んだ方がいい。 https://t.co/iLgbH2ImCk 2年以上前 replyretweetfavorite

_tkk_ コインチェックのCOO大塚さんの著書「 2年以上前 replyretweetfavorite

r_otake0818 ビットコインそのものの仕組みの話ではなく、取引所での売買入門ですね。ビットコインとかこれから買いたい人向け。 2年以上前 replyretweetfavorite