高校野球のように
アイドルになりたい!
そう思っているきみは、今や誰でもアイドルになれる——ということを知っている。問題は、アイドルになってどうするか、いかに充実した時間をすごすか? なんだって。
高校野球を考えてみよう。
卒業してプロ野球の選手になれるのなんて、ごく一部だろう。甲子園大会に出場できる者さえ少数でしょう。
それでも高校時代に野球にかけて、毎日、汗を流して、がんばって、やがて卒業してゆく。そういう青春はすばらしい!
アイドル活動が、そんな高校野球のようであっても、全然いいと思う。
実際、歌もダンスも未熟で、けど、懸命にがんばってるご当地アイドルを応援するファンって、エラーも多いけど、毎試合、全力でプレーする高校野球に声援を送る観客たちと同じ気持ちでしょう。
プロの選手にはなれない、甲子園には出場できない……でも、誰でも野球はできる。
それと同じように、誰でもアイドルになれる時代がやってきたんだ。
野球だけじゃないよ。サッカーだって、バスケットボールだって、陸上競技だって、スポーツはみんなそうでしょう。あるいは、ゴルフやダンス、バンド活動なんかの趣味と言われてるものだって同じ。
誰でもできる。いつでもできる。日本中のどこに住んでたって、できる。若くても年配の人でも、みんなできる。
今やアイドルもそうなりつつある。けど、それがいつまで続くかということだ。
アイドルというジャンルを一過性のブームで終わらせては、いけない。誰もがアイドルになれる環境を、より長く持続させること(そう、永遠に!)。
そのためには、どうすればいいだろう?
野球やサッカー、陸上競技なんかのスポーツなら、日本全国、ほぼすべての中学・高校でクラブ活動がある。体育の授業でやったりもするよね。
2012年度から全国の小中学校の体育科目でダンスが必修科目になった。なかにはヒップホップダンスも含まれる。
えっ、ヒップホップ⁉ 趣味や遊びで、若者たちがクラブとかでやるもんじゃなかったの? と驚いたけどね。
また、バンド活動をやる女の子たちが増えた。高校に軽音楽部があるからだ。『けいおん!』なんてアニメもありました。
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