自分を魅力的に見せていたブラジル人女性
いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。
よく行くお店のレジ係の人で、すごく顔が整った20代後半くらいの女性がいるんですね。でもその女性全然ノーメイクで、眉毛もそろえてない感じで、とにかく「自分を魅力的に見せよう」って思ってなさそうなんです。もしお化粧をして、可愛い服や髪型にすれば、ちょっとしたアイドルなんかよりもよっぽど綺麗になりそうな顔をしているのに、全くそういうことに興味がなさそうなんです。
もちろん彼女には彼女の生き方があるわけで、通りすがりの僕がとやかく言うことでもないのですが、僕みたいな男とからすると「もったいないなあ」っていつもいつも思うわけです。もちろんそう思ってしまうのは男性の良くないところではあるんですが、どうしても女性は「見せ方」が大事になってしまうのは事実としてあると思うんです。
20数年前、僕は都内のブラジル料理のレストランで、毎日ブラジル人たちと働いていたことがありました。そのブラジル人の中に、本当に失礼なのですが、決して美人とは言えない女性がいました。でも彼女、姿勢がすごく良くて、堂々としていて、とても明るい笑顔を見せるんです。服装は毎日自分らしいお洒落をしていて、英語もペラペラで、すごくカッコ良かったんです。
なにより印象的なのが、彼女はまるで自分がすごい美人であるかのように振る舞うんです。僕と初めて会ったときも、「あら、あなたがシンジね。将来、ブラジル音楽がかかるバールをやりたいらしいそうね。よろしく」って感じで、「ニコッ」とするんです。わかりますか? 映画の中の女優のような笑顔なんです。
そうすると、なぜか僕も他のスタッフも、彼女に対してすごく美人の女性として接してしまうんです。ある調査でブラジル人女性は73%が「自分の外見に満足している」と思っているそうなので、本当に彼女は自分のことを「美人だ」と信じていたのかもしれません。ちなみに日本人女性は32%だそうです。彼女の思いこみであれどうであれ、みんな彼女のことを「美人」のように感じていたし、実際すごく男性からモテました。