怒りこそがHIP-HOPの原動力。つまりブスと相性が良い
ブスを数えるときは「1個、2個」などではなく「キログラム」、場合によっては「トン」が用いられる。このように種類が多すぎて量り売りしかできないブスだが、あえて二種類に分ける(ショベルとかで)としたら、「ラッパーを志すブス」と「志さないブス」だ。
私は当然、「志したブス」だ。
別にこれがブス界の鉄板ギャグというわけではない。マジで言っている。何故なら、ラップはカッコいいからだ。いや、「COOL」と言うべきだろうか。
平素は、火薬の量が多ければ多いほど位が高いというような洋物アクション映画しか観ない私だが、エミネムさん主演の「8Mile」は観た。
本作は、主にエミネムさんの不遇の時代が描かれている。母親、妹とトレーラー暮らし、母親は働かない上、こともあろうに、自分の高校時代の上級生にたらし込まれてしまっているのだ。
想像してみて欲しい。母ちゃんが、自分の高校時代のパイセンとヤッてる上に、そのプレイ内容を自分に相談してくる状況を。「一刻も早くここから抜け出さねば」という気分になるだろう。その鬱屈、怒りこそがHIP-HOPの原動力だ。つまりブスと相性が良い。
逆にいうと、恵まれている者には似合わない。美人がラップで己の不満をぶちまけても、そんな愚痴を真面目に聞くのは、そいつとヤリたい男だけだ。