最後の処方箋「そして、点が線になる」【後編】

河合さんと結婚し、娘も生まれた陽太。しかし娘のミコちゃんは、1000万人に1人の難病に侵されていました。絶望に打ちひしがれる陽太が病院内をふらふらと歩いていると、見慣れた扉を見つけ……? 人生に迷った時、希望を失いそうになった時、私たちはどうすればよいのか。「Dr.ずんずんのお悩みクリニック」最終回です。


人生の目的ってあるのかなあ

なんてこと考えていませんか。

自分には何かすべきことがあるんじゃないかって、特別な存在なんじゃないかって。こんな中二病みたいな夢を、誰しも考えたことがあるのではないでしょうか。

しかし、大きくなるにつれて、自分は全然特別な存在じゃなかったし、すごい能力もなかったということが分かってきます。大人になるということは、他人が持っているすごい能力が、自分にはないのだと認めることです。

しかし、他人が持っている能力はなくても、自分自身で身につけていった能力は、確かに自分のなかにあります。それは、偶然などではなく、外部的な圧力もあったかもしれませんが、確かに自分で選択し積み重ねていったものです。

点がつながりあって線になるように、人生もいろんなことがつながっていき、形を作っていきます。

多くの人は自分のやるべき使命に気づかずに死んでいきます。もしかしたら、人が人生においてやるべき使命なんて存在せず、すべては妄想なのかもしれません。

しかし、人生という大きな川を泳いでいく途中、点が線になるようにすべてがつながり、自分が何をすべきかわかる瞬間が、いつかくるかもしれません。

それがわかるまでは、川でもがくべきです。

ですが、わかってしまったらどうするべきでしょうか。

川から上がり、そうして、自分のなすべきことをやりましょう。


陽太「自分がすべきこと……」

陽太は、家の庭で遊ぶ、娘のミコちゃんの姿を思い出しました。 自分が会社に行くときは、外までついてきてくれて、

「パパ行ってらっしゃいー!」

と、自分の姿が見えなくなるまでずっと叫んでくれています。

ちょっと恥ずかしいなあとは思いますが、そんな瞬間が陽太にはとても大事でした。そんな娘の横で笑っている河合さんの姿も、陽太にとっては大切な宝物です。

ずんずん先生「もう自分が何をすべきかわかるわね?」

陽太「ええ」

陽太は、うなずきました。

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自分の会社に不満を抱えている青年、出来内陽太(デキナイ・ヨウタ)。「こんな会社もうやめたい」と日々愚痴っている陽太の前に現れたのは、「産業メンヘラ医」を名乗る謎の女で……!? グローバル企業の実態をおかしく描いた『外資系はつらいよ』で...もっと読む

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コメント

_sakumikura 身内に難病人が出た時、僕のような貧乏人だと「誰を切り捨てるか」という発想がまず出てくる。さらっと流されているけど「どうやって良い結果をもぎ取るか」という発想に至るまでが難。ともあれ連載お疲れさまでした 2年以上前 replyretweetfavorite

marekingu #スマートニュース 2年以上前 replyretweetfavorite

shumihey___ ずんずん先生から色々学んだなぁ。少し立ち止まること、選択肢を狭めないこと。書籍化希望。 2年以上前 replyretweetfavorite

nananagai_jp 悩める社会人がいる限り、ずんずん先生のクリニックはなくならない 2年以上前 replyretweetfavorite