世界遺産・ウズベキスタンの街並みは圧倒的!
丸山ゴンザレス(以下、丸山) 室橋さんが行かれた世界遺産で印象に残っているところはどこですか?
室橋裕和(以下、室橋) 「もう1回行きたいな」「オススメできるな」って一番思ったのはウズベキスタンですね。ブハラとかヒヴァとか、街そのものが世界遺産になっているんですけど、中世の街が今でも残っているんですよね。本当に何百年前の世界がそのまま保存されている素晴らしさっていうのは、僕はウズベキスタン以外に知らないですね。圧倒的ですよ。今はビザも取りやすくなって、直行便も出るようになったし、ウズベキスタンは本当に穴場だと思いますよ。あとは飯がすごくうまい。
丸山 そこ大事ですよね(笑)。どんなのが出るんですか?
室橋 基本はパンとスープなんですね。スープはショルヴァっていうんです。味は店や家庭によって全然違うんですけど、それとパンがあれば充分成り立つぐらいにおいしいんですよ。あとは羊肉とか。
丸山 引きの写真でしか見ていないんですけど、街中に電線とかあんまりないじゃないですか。どうしているんですか? 地中?
室橋 どうなんでしょうね、ちょっと分からない。
丸山 でも地面に埋めているとしたら器用なことしますよね。あと、あんまりスラム化もしてないんですね。
室橋 全然していないですよ。
丸山 インド文化圏とかになっちゃうと、景観とか関係なく汚していくというか、無駄な増改築とかをすごくするじゃないですか。そういうのがないですよね。
室橋 ないですね。きれいに保たれていますよ。法律かなにかで決まっているのかもしれないですね。
マラッカは大人になると沁みる街
丸山 他にお気に入りの世界遺産はありますか?
室橋 マレーシアのマラッカについて以前、一言でいえば「マラッカは別に面白くねーよ」みたいなことを書いてしまったんですけれど(笑)。マイナス面も含めて書いてもいいというお話だったんで、「マラッカは有名な観光地ではあるけれどあまり面白くないよ」と書いておきながら、この前マラッカに行ったら、すごく楽しかった(笑)。
丸山 (笑)
山田静(以下、山田) 何が楽しかったんですか?
室橋 誰しも中学生のときに、修学旅行で京都に行くじゃないですか。子どもの頃ってお寺とか見てもあんまり楽しくなかったりしますよね。でも、オッサンになってから行くと結構沁みたりするわけです。それと同じ現象なのかなって。
山田 沁みたんだ。
室橋 沁みました(笑)。
丸山 実際、マレーシアのなかではマラッカは京都みたいな感じってよく言われるじゃないですか。
室橋 そうですね。ポルトガルやイギリス支配下時代の遺跡がどうだとか、あとここは作家の沢木耕太郎が休んだ階段だとか、そういうところがあるんですけど、若い頃は全然響かなかったんですよ。でも、なぜか今回行ったら楽しくて、3日もいちゃいましたね。
丸山 (笑)
山田 街並みは可愛くていいですよね。
丸山 なんかいろんな文化が混ざっている感じがしますね。
室橋 なぜかああいう街並みを、若い頃なんとも思わなかったんですよね。感受性が低かったっていうのもあるかもしれないんですけど。ひとつひとつが楽しかったです。だから、自分でマイナス的なことを書いてしまいましたけど、お詫びして訂正したい(笑)。
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