冷たい飲み物で手を冷やすと汗が引きやすい
汗をケアするための方法やタイプ別の対策製品は以前にお伝えしましたが、ここで裏技をひとつ。そもそもの汗の量を抑えるテクニックをお教えします。
その方法とは、汗をかき始めたらすぐに冷たい飲み物が入ったグラスを両手で包むように握ること。
体の中でも末端に位置する手は、言わばクルマに搭載されているラジエーター(液体や気体の熱を放出する装置)のようなもの。脳が「冷えてきたな」と判断すれば、体温が落ち着いてきて、だんだん発汗が抑えられていきます。
外の気温が上がったり、運動をして体温が上がったり、風邪を引いて発熱すると汗をかきます。汗をかくのはヒトが体温を一定に保つために必要な働きですから、決して悪いことではなく、自律神経が正常に働いている証拠です。
ただ、夏場に大量の汗をかいてしまって、肌着がぐしょぐしょになってしまうのは気分的にはツラいもの。クール・ビズとはいえジャケットを羽織る場面もあるでしょうから、いよいよ汗から逃れる術はありませんよね。
うちわで扇ぐ、扇風機に当たる、エアコンの風を浴びるなど、汗を引かせる方法にもいろいろありますが、試しに自動販売機で缶ジュースやペットボトルの水を買って、手に持ってみてください。きっと効果を実感できるはずです。
靴はコーヒー一1杯分の汗を1日で吸う
足から出る汗はエクリン腺に由来するものですから、臭うものではありません。ただ、足はたくさんの汗をかきます。緊張すると手が汗ばむように、足もまた精神的なものが作用しがちで、少なくとも一日で200ccの汗をかきます。ちょうどコーヒー1杯分くらいですから、靴の中にコーヒーをドボドボと注ぐイメージをしてみると、いかに汗が多量であるかがわかるかと思います。
そして最初はあまり臭わないものの、靴を履いているために通気性が悪く、菌が繁殖して臭気を発生させます。革靴などは特に顕著です。
そこで靴の中で「菌を繁殖させない環境づくり」をすることが、足のニオイを抑える基本的な考え方。お風呂で指の股までしっかり洗う、菌の温床になる爪を伸ばしたままにしないのは前提として、次の4つを実践してみてください。
【1】脱いだ靴を風で乾かす
一日履き続けた靴は、風通しのいいところで休ませ、乾かしてから履くようにしてください。汗を吸った生乾きの状態でくり返し履いてしまうと、どんどん菌が繁殖して臭くなるからです。くり返しますが、一日にかく汗の量は、足だけでコーヒー1杯分です。
【2】靴を脱いだ後に抗菌処理する
菌の繁殖を防ぐために、一日の汗で湿った靴は、直射日光の当たらない風通しのいい場所に置くのが一番よいのですが、それが面倒な場合は、脱ぎ終わった直後の靴に抗菌作用のあるスプレーを吹き付けるのも一手です。特にスプレーは水分を吸うパウダーを含んでいるものが多く、汗の乾きも早くなります。履き終えた靴はとにかく乾かしてあげるのが鉄則。衛生的にもシューズボックスには除湿剤を置くとよいでしょう。
【3】同じ靴を毎日履かない
自分の重い体を終日支えてくれた靴ですから、帰宅後は靴自体もくたくたになっています。ビジネスシューズは最低3足をローテーションさせるようにして、一足につき中2日で休ませてあげましょう。その間、汗も自然に乾き、靴も長持ちします。
【4】ニオイ対策用の靴下を履く
世の中は便利なもので、ない商品を探す方が難しいほど。足のニオイ対策のために開発された靴下まで存在します。靴の中の菌が繁殖しないよう、靴下がブロックしてくれるイメージです。気になる方は、こちらも併用すると安心ですね。
ところで、そもそも靴や靴下を何とかする前に、足そのものが臭い場合もあるかもしれません。
足の裏には凹凸があり、きちんと洗っても汚れや垢はなかなか取れないものです。爪の脇の溝に入りこんでしまうと、すべて落とし切るのは難しいでしょう。結果、菌が繁殖して水虫にもなり得ます。
水虫になったら病院で治療するのが一番早いのですが、忙しくて病院に通う時間が惜しいという方は木酢液(もくさくえき)で足湯をするとよいでしょう。木酢液はネットでも入手でき、ドラッグストアやホームセンターでも販売されています。木酢液に含まれる酢酸は殺菌力が強く、水虫に効果があると言われています。
使い方としてはまず、木酢を5〜10倍に薄めた40℃くらいのぬるま湯をバケツやボウルに入れてください。そこにしばらく足を浸けておき、皮が剥けてくるまで放置するだけ。ガサガサの足もツルツルになります。
とはいえ民間療法ですし、皮膚の弱い方は炎症を起こす場合がありますので、あくまで自己責任の元、通院できない場合のプランBとして覚えておいてください。
夏の救世主、その名はステテコ
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