オリンピックの喧騒のあとにみえてきたもの

この夏行われたオリンピックで、日本は過去最高のメダル獲得数で幕を閉じました。とりわけ盛り上がったのが男女サッカー代表。男子は44年ぶりのベスト4、女子は初の銀メダルを獲得する快挙を達成。しかしここがゴールではありません。今大会を経て、男女サッカー代表がこの先どうなっていくのか。現場での精密な取材によるサッカー記事に定評がある、ノンフィクションライターの宇都宮徹壱さんに論じていただきました。

男女の日本代表、それぞれの「五輪以後」

 ロンドンではパラリンピックが開幕し、五輪での熱き戦いの日々はすっかり記憶の彼方への過ぎ去ってしまった感がある。 あらためて想い起すと、サッカーは男子がベスト4、女子が銀メダルを獲得して大いにわれわれを盛り上げてくれた。そこで、そろそろ考えたいのが「五輪以後」のこと。すなわち、男子はどれだけのメンバーがA代表に合流し、女子はどれだけの世代交代が行われるか、である。

 男子と女子のサッカーでは、五輪の位置づけが大きく異なっている。男子の五輪代表はU-23、つまり23歳以下の国際大会であり、ワールドカップに比べるとはるかに扱いは低い。これに対して女子は、五輪はフル代表で臨む大会であり、注目度もワールドカップ以上であるため、プライオリティは自ずと高くなる。それゆえ「五輪以後」という意味合いも、男子と女子とでは大いに異なることは留意すべきであろう。

 日本のサッカー界は、夏季五輪とワールドカップのサイクルで回っている。ただしワールドカップの開催年は男女で1年のギャップがある。そこで五輪をひとつの軸に考えてみると、それぞれのチームの新陳代謝が浮かび上がってきて興味深い。本稿では「チームの新陳代謝」という視点から、男女の日本代表、それぞれの「五輪以後」について予測してみることにしたい。

男子のA代表は無風状態が続くか?

 まずは男子から。

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宇都宮徹壱

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