グアム弾丸旅行記

作家の深町秋生さんが、グアムの射撃場に行った時のエッセイです。小説の登場人物には銃をぶっ放しまくっている深町さんが、実際に銃を手にした時、何を思うのでしょうか。ぜひご一読ください。

 カラシニコフの引き金を引いた。

 ロシア製のアサルトライフルから放たれた7.62ミリの被甲弾が、ガスボンベを貫いた。破裂したボンベが大爆発を起こし、紅蓮の炎がグアムの大地と青空を黒く焦がした。

 といった感じで……今年の4月、グアムで銃をぶっ放してきた。冒頭は、山奥にあるG野外射撃場の目玉、ファイアーボール・オプションにトライしたときのこと。ライフルの高速弾で撃つと、炎が派手に上がるのだ。宣伝文句は「君もハリウッドスターになれる」だ。たしかにその火炎は、映画並みにアメリカンサイズだった。

 私はアクション小説を書いている。ほとんどすべての作品で銃を登場させているが、海外旅行は未体験。つまり実銃を撃った経験がなかったのだ。リアリティの追求は大事である。海にも入らず、ひたすらストイックに撃ってきた。

 それにしても実銃射撃の立ち位置は微妙だ。日本のガイドブックには、まったくと言っていいほど触れられない。実銃射撃にはやはり、独特の後ろ暗さがつきまとう。

 とはいえ射撃場自体は、グアムだけでも無数に存在する。初日はホテルの近くにある屋内射撃場に入った。芸能人のサイン色紙をラーメン屋のごとく壁に貼っているWという射撃場だ。ガラスケースには夢にまで見た実銃がずらり。小口径のピストルから、38口径のリボルバー、44口径の大型軍用拳銃。冷たい鋼のオンパレードだ。

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