第18回】マクドナルド—「作りたて」を消費者にアピール 60秒チャレンジに込められた狙い

今年1月4~31日に、全国のマクドナルドで展開された「ENJOY60秒サービス」キャンペーンは、開始早々から、SNSでも話題になった。同社が今回のキャンペーンで最も訴えたかったのは、「メイド・フォー・ユー」と呼んでいる「作り置きをせず、注文を受けてから作り始める」というシステムの存在だった。

「会計からお渡しまで60秒以上なら
バーガー類無料」キャンペーンの意外な効果

 「ただいま、60秒チャレンジを実施中です」

 カウンターの中の店員はそう言うと、会計が終わるとともに砂時計をひっくり返す。注文した商品が会計後60秒以内に出てこなければ、「ビッグマック」などのハンバーガー類と交換できる無料券が提供されるのだ。60秒以内でもコーヒー無料券がもらえる。

 今年1月4~31日に、全国のマクドナルドで展開されていた「ENJOY60秒サービス」キャンペーンである。

60秒チャレンジは基幹商品の「ビッグマック」を前面に打ち出し、あらためてアピールする機会でもあった

 開始早々から、SNSでも話題になった。ツイッターなどでは「必ず60秒を超えるオーダー法」として「ポテトを塩抜きで頼む」などの裏技も流布している。一方、「60秒に間に合わせるために、こんな雑な商品が出てきた」と形の崩れたバーガー類の例が画像付きで出回ってもいる。

 「形が崩れたハンバーガーは想定外でしたが、攻略法などは予測の範囲内。お叱りの声もありますが、楽しんで話題にしてもらえるのはありがたいこと。スピードを競っているわけではなく、60秒を切れなかったからといって店員にペナルティが科されることはありません」(日本マクドナルド)

 同社が今回のキャンペーンで最も訴えたかったのは、「メイド・フォー・ユー」と呼んでいる「作り置きをせず、注文を受けてから作り始める」というシステムの存在だった。2004年から導入されたファストフード店としては画期的な取り組みながら、意外に認知されていなかった。60秒チャレンジを通じて、「作りたて」であることを知ってもらおうという意図がある。

 それ以外にも、60秒チャレンジにはさまざまな“秘密”が隠されている。

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