なぜあの子がネットの高校に行くの?」

「ネットの高校」をうたうN高では、ネットで授業が受けられ、ネットで友達ができる環境がつくられている......とはいうものの、実際にどういう勉強をしていて、どのように友達ができるのでしょうか? N高の実態を生徒や保護者、先生への取材から探った『ネットの高校、はじめました』の第2章を、特別掲載いたします。

N高にはどんな人たちが通っている?

第1章で、通信制高校は不登校児の受け皿として生徒数を伸ばしてきた、と書いた。しかし、N高を見ていると通信制高校の役割はそれだけではない、と再確認できる。多種多様な才能を持った人材が、「自分の力をさらに伸ばせる学校」としてN高を選んでいるからだ。

例えば、18歳のロードレーサー門田祐輔くんは、日本でトップクラスの成績を残し、さらに高いレベルの練習環境を求めてヨーロッパへ移住した。こうしたスポーツは、10代のうちから世界の舞台に立ち、切磋琢磨することで成果が出る。しかし、そうすると高校を卒業することができない。そこで見つけたのがN高だった。

N高であれば、スマートフォンで24時間授業が受けられる。時差も気にしなくてすむ。スクーリングだけ、年に1回日本に戻ってきて集中的に受ければよいのだ。門田くんはもともと通っていた高校からN高へ転校することを決め、入学後はネット上で友達もできた。大会前には、日本にいるN高の友達から応援メッセージが届く。それを励みに、世界最大の自転車レース「ツール・ド・フランス」に出場することを目標として、日々がんばっている。

中高一貫の私立進学校から、N高に転校してきた子もいる。中学3年で世界的なプログラミングハッカーコンテストで3位に入賞する実力を持つプログラマ、清水郁実くんだ。こうしたプログラミングの技術力を競う大会は、国内外で数週間に1回のペースで開催されている。清水くんは大会にできるだけ出場しようと、昼は学校、夜は徹夜で大会の難問に取り組んでいた。慌ただしい日々が続くうち、ふとこのまま一貫校の高校に進学していいのかと疑問を抱いた。

そして、もっと時間を効率的に使ってプログラミングの技術を磨くためにN高に入学。現在はN高生でありながら、ドワンゴの技術者として働いている。前述のスタンフォード大学のサマープログラムにも参加し、海外の大学への進学も視野に入れているそうだ。


N高にはトップエンジニアから直接プログラミングを学べる授業もある。

小学2年の頃から、コンピュータソフトを使ったデザイン、映像編集について学び、中学3年で映像制作会社を立ち上げた武藤篤司くんも、N高生の一人だ。自由な時間をフルに使ってフリマアプリ「メルカリ」などのグローバルなベンチャー企業で働き、昨年9月からはイギリスへ3年間留学することにした。イギリスにいながら、N高生として日本の高校卒業資格を取得することを目指している。

他にも、芸能人や囲碁の院生(プロ候補生)など、突出した能力をさらに活かすために、効率的に高校卒業のための勉強ができるN高を選んだ人がたくさんいる。

「なぜあの子がネットの高校に行くの?」

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ネットの高校、はじめました。—新設通信制「N高」の教育革命

崎谷実穂

2016年4月、KADOKAWA・ドワンゴグループがインターネットを活用した新しい通信制高校「N高」を開設しました。2年目となる今年度の新入生は2002人。新設の通信制高校としては異例のスピードで生徒数が増えています。 なぜ出版社...もっと読む

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コメント

nishiaratter 現役だったら絶対N高行ってたと思う。→ 3年弱前 replyretweetfavorite

marekingu #スマートニュース 3年弱前 replyretweetfavorite

no__a__na N高の、すごい人達。。 ドンドン頑張って欲しい。。関係ないけど^_^; https://t.co/0ahxzoi16q 3年弱前 replyretweetfavorite

yaiask N高本の連載、今回はどんな生徒が通っているのかの紹介です。ロードレーサーに天才ハッカー、起業家などスーパー高校生が次々登場します。 3年弱前 replyretweetfavorite