どうすれば客に喜んでもらえるか、
毎日、全員で真剣に話し合う
「感動のサービス」が約束されたレストランがある。東京・青山のレストラン「カシータ」は、客単価が1万4000円前後と決して安くはないにもかかわらず、週末のディナーは常に予約で埋まるという超人気店だ。
その理由の一つは客の予想をはるかに上回る、徹底したおもてなしにある。
例えば、ある日の客は結婚式ができなかったという夫婦だった。
当日、夫婦が食後にテラス席へ移動すると、そこにはバージンロードが敷かれ、店長以下、多くのスタッフたちが待ち受けて2人を祝福するというサプライズが待っていた。
実際、誕生日やプロポーズなど、人生の節目に利用する人も多く、そのサービスを体験しようと、全国から客がやって来る。
青山のレストラン「カシータ」には、そのうわさを聞きつけた客が全国各地から訪れる
カシータを運営するサニーテーブルの高橋滋社長は、外食業界では異色の経歴の持ち主だ。もともとオートバイの輸入販売を行っていたが、究極のリゾートといわれる「アマンリゾーツ」に出合って衝撃を受け、そのホスピタリティを実現したいとの思いから2001年、カシータを開業した。
高橋社長を含む創業メンバー3人のうち、レストラン経営に携わった者は1人もいなかった。この“外食の素人たち”がつくり上げたレストランがなぜ、これほど高い評価を得ているのか。そこには感動のサービスを支える驚きの仕組みがあった。
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