付き合いたての彼女がして欲しいこと

激しい一夜を明かした池崎とユウカ。その後のお話です。御伽話なら落着するかもしれませんが、まだまだ人生は続きます。二人の仲は順調にいくのか、波乱万丈になるのか、一夜を共にしただけではまだわかりません。


ライチという食べ物がある。

南国産の果物で、昔、中国の美人、楊貴妃も大好きだったという食べ物。

外側のとげとげしい殻をむくと、赤ちゃんのほっぺのようなぷるぷるの果肉がポンッと出てきて、滴るくらいの果汁が横から溢れている。初めて食べた時、誰もが見た目と中身のギャップが激しいことに目を見開く。鼻につんとくる清廉すぎる香りも一種独特の食感も、何一つ他の果物と似ているところがなく、楊貴妃がこの果物を運ばせるために、南国から長安へ早馬で運ばせたという伝説も、聞いて驚くことはない。

なぜ、ライチの話をしたかというと、それがまるで女の姿を現しているような様態だからだ。外側はとげとげしくても、中身は柔らかくて、一度でもその中身を見た男には、とことん情がうつったようにしっとりとする。

どんな高嶺の花の女でも例外はなく、心からの愛情でも打算でも、そこに心の一片でも介在したならば、女の態度は一変する。見ためにわからない場合でもその心の内は天と地の差がある。

「ユウカさん、朝食ができたそうですよ。下におりますか」

トイレから戻った池崎がユウカに声をかけた。

「……うん」

「どうしたんですか?」

「……なんでもない」それを聞くと、勘がいい池崎はユウカの側に座って、ほっぺにキスをした。にっこりと笑うユウカ。「ありがとう。よくわかったわね」

「ユウカさんの気持ちはわかりやすいですから笑」

一般的に女は付き合ってからがスタートで、男は付き合うことが目的でゴールした感覚になる。はたして、ユウカと池崎はどうなるのか。それは、これからの二人を注意深く見守っていくことでわかるだろう。一般論があるといえども、男と女のことは誰にも先は読めない。

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結婚できない2.0〜百鳥ユウカの婚活日記〜

菅沙絵

友人たちが彼女につけたあだ名は「レジェンド・ユウカ」。結婚市場に残された最後の掘り出し物という意味だと説明されたが、たぶん揶揄する意味もある。妥協を知らない彼女が最後にどんな男と結婚をするのか、既婚の友人たちは全員興味深げにユウカさん...もっと読む

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コメント

sapporo255 https://t.co/1SoOXiCJgJ 確かに、キスは大事だよなー。とても。 池崎はまだ敬語なんだな。そこにも何かニュアンスもってくるんかな?? 3年以上前 replyretweetfavorite

phoquesan 「赤ちゃんのほっぺのようなプルプルの果肉がポンッと出てきて、滴るくらいの果汁が横から溢れている」手垢まみれの上ハズレてる例えとか、「溢れる」と「滴る」は意味ダブってるよとか、基本的にこの人は文章が下手なんだなと思った。 https://t.co/subDRrfpKk 3年以上前 replyretweetfavorite