『オラクル・ナイト』
ポール・オースター、柴田元幸(訳)/新潮社
病み上がりの作家は青いノートを購入し、再び小説を
書き始める。しかし、ノートに書いた小説は、現実の世
界と不思議にシンクロし始める。まさに言霊。言葉を書
くということは未来を書くことなのか?
『イロブン 色物文具マニアックス』
きだてたく/ロコモーションパブリッシング
「イロブン」とは、珍妙奇態な色物文具のこと。鼻の穴
で削る鼻の形の鉛筆削り、美白の女王 故・鈴木その
子のフィギュアの付いた修正ペン、F14戦闘機と思い
きやハサミなど、笑いのネタになる文房具が大集合。
『4 本のヘミングウェイ』
古山浩一(編)/グリーンアロー出版社
明治時代から日本の万年筆作りを支えた職人の記録。
たとえばビリヤードの玉を磨く象牙挽き職人の高度な
技術はペン軸作りに活かされた。万年筆にひそむ技を
後世に残すために愛好家が自腹で出版した一冊。
『文房具56話』
串田孫一/ちくま文庫
子供の頃の文房具の思い出を綴る。モノがない時代
だったので、色鉛筆は淡く色をつけるように大人たち
に言われた。濃い色に塗ると鉛筆がすぐに短くなってし
まうから。そーっとぬり絵をぬっていた哲学者。
『文具百話』
外山滋比古/芸術新聞社
大正生まれの著者によると、昔銀行ではボールペンを
使わなかった。当時のインキはかすれたから。カーボン
用紙に向いているので証券会社が先にボールペンを
使ったそうだ。著者は文具の日11月3日生まれ。
『三千枚の金貨』(上・下)
宮本輝/光文社
高品質の文具作りがモットーの文房具メーカーマミヤ
で働く働き盛りの40代三人組、「マミヤ三銃士」がバ
ーのママとチームを組んで宝探しを始める。アラフォー
サラリーマンだってまだまだ冒険できる。
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