日本ではまたもや有名人の不倫スキャンダルがありましたね。交際期間は3年近くに及ぶとか……。私もネットでワイドショーをぼーっと見ていたのですが、「そういえばフランスには、こういう長期の不倫が成立しにくい環境があるなぁ」とふと思いました。
そもそもフランスには「不倫」という言葉が存在しない、なんてことも言われていますが、それは一体どういうことなのか? 今回はフランスの不倫について、具体例を交えて考えてみようと思います。
日本社会は不倫だらけ
不倫とは、家庭がありながら外で恋をするということ。 日本の不倫の多くは、家庭内ではめっきりセックスレスで、外で性欲を発散するというパターンかと思います。そして、万が一家族に不倫がバレた場合であっても、離婚せずにいることがさほど珍しくありません。ゆえに、不倫の期間が長くなるようです。
リアルな女性を口説いて関係を持つ意欲と技術を持ち合わせた男性が減少している今の日本。不倫という形で、その両方を併せ持った数少ない男性を複数の女性でシェアすることになるのは、自然のなりゆきでしょう。
私が日本のテレビ業界や一般企業で働いていた時は、まるで地雷のように、不倫が職場の人間関係のそこかしこに埋まっていました。
職場内での現在と過去の不倫状況を把握していなければ、「どうして上司があの部下にだけ気を使っているんだろう?」とか、「どうしてあの経理の女性、突然会社に来なくなったんだろう?」なんていう、理解できない謎の力関係や現象にぶちあたることがままあったのです。
私は男性の多い職場ばかりだったのですが、飲みの席や会議の時にまでも、男性たちは堂々と不倫話を口にしていました。プライベートでも、友人宅のホームパーティーで知り合ったご夫婦の旦那さんから正々堂々と不倫を持ちかけられ、一目散に逃げたなんて経験もあります。
最近だと日本に一時帰国した際、仕事の打ち合わせで出会った女性から、「実は私、長いこと不倫を続けているんですよ」なんて、聞いてもないのに告白されることもありました。
フランスでは不倫・即・家族崩壊
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