先日、BBCの生放送でビデオ取材をうけていたイギリス人教授の映像がソーシャルメディアで話題になった。
真面目に韓国情勢を語っていたスーツ姿の教授の背後で書斎のドアが開き、メガネをかけた幼い少女がおどけながら忍び寄り、さらにこのチャンスを狙っていたかのように、歩行器の赤ちゃんが勢い良く乱入する。
BBC interview with Robert Kelly interrupted by children live on air|BBC News
それだけでもおかしいのに、大慌てのお母さんが滑るように入り込み、子ども二人を引きずり出すシーンでは笑い転げてしまう。5回くらい繰り返して観たが、何度観ても涙が出るほど笑える。
こういうハプニングがソーシャルメディアで話題になるのは不思議でもなんでもないが、ツイッターで広まるうちに、意外な現象が生まれた。
まず、慌てて子どもを引き戻すアジア系の奥さんのことを「ベビーシッター」あるいは「お手伝いさん」だと思い込む人が現れた。そして次に、それを「差別だ」と批判する人たちが現れた。そして、ネット上の論争に発展したのである。
白人男性の子どもを世話しているのがアジア人女性だと、彼の妻(子どもたちの母)ではなく、彼に雇われたベビーシッター(日本では「乳母」という表現が目立った)さんか、お手伝いさんだと思い込む人がけっこういるようだ。「あれは、ベビーシッターだよ。怖そうにしているからわかる」といったツイートが目立った。
そんなツイートをした人に対して、「アジア女性を見たらベビーシッターと決めつけるのは、偏見であり、差別だ」というリプライをする人が出てきて、あちこちで言い争いになった。
先入観と差別の違いとは
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