「怖い。もう辞めさせてほしい」。不動産会社の役員として働く傍らで、個人会社も営む加藤明氏(仮名、50代)が、電話口でおびえた声を聞いたのは16年春のことだ。電話の主はシンガポール在住の田中大輔氏(仮名、40代)だった。
【 第1回】シンガポールの邦人震撼! 国境越え狭まる徴税包囲網
2017年3月25日
かつて多くの富裕層が国外に財産を移し、国税の厳しい目をくぐり抜けた。今、そんな彼らに国外の逃げ場はない。徴税の包囲網が確実に忍び寄っている。
この続きは有料会員の方のみ
cakes会員の方はここからログインこの連載について
国税は見ている税務署は知っている
われわれから税金を徴収する国税組織。国民なら誰もが知る行政機関だ。消費増税や配偶者控除見直しなど大増税時代の到来を前に彼らは今、その“最恐”ぶりをより誇示しているかのようだ。まず富裕層への課税包囲網を狭め、マイナンバー制度などを武器に...もっと読む