今週のパリジャン十色は、前回につづいて、パリでユダヤ教徒のフランス人男性と出会い、未婚のまま出産&子育てをしている日本人女性・ゆみさんのインタビューをお送りします。
前回はゆみさんと彼の出会いや、ユダヤ教徒である彼との生活についてお話しました。今回は、子供が産まれたことで、二人がお互いの違いを目の当たりにした大きな出来事を紹介してみようと思います。
それは、日本人には馴染みのない「割礼」というユダヤ教徒の慣習でした。
赤ちゃんの割礼でパニック
ゆみ 私が妊娠した時、彼に「もし男の子だったら割礼をしたい」って言われたんです。彼自身がそうしたいというよりも、親のためにしてあげたいという希望が強かったみたいです。
「割礼」とは、ユダヤ教やある地域に残る慣習で、生後間もない男の子の性器の皮膚を一部切除するというものです。ゆみさんの彼が、割礼を親のためにしてあげたいというのは、日本でいうところの赤ちゃんのお宮参りに親を招待するような心境と似ているのかもしれません。 とはいえ、もちろん割礼というものに親しみのなかったゆみさんは、それがどういうものか、そして子供にどういう影響があるかなども調べたうえで、彼の希望を受け入れたそうです。こうして、生後一ヶ月の赤ちゃんの割礼の日を迎えました。
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