こんにちは、外科医の雨月メッツェンバウム次郎です。
節分を過ぎ梅の花も少しずつ開くようになってきました。早いもので、今年がもう十分の一ほど過ぎたのですね。私、この言い方が好きなのですが、「今年はもう10%終わった」のです。年初に立てた今年の目標は、ちゃんと10%進んでいるでしょうか。私は今年の目標は「生きる」に決めましたので、ちゃんと10%生きています。ズルいですかね?
さて、今回はこんな記事をご紹介。働く女子が広く読んでいる「ウートピ」というサイトに、とんでもない記事がありました。こじらせ界隈をにわかに騒がせているこの記事、タイトルは「『仕事がしんどい』だから専業主婦に逃げようとしている貴女へ」です。今回はこの記事をきっかけに、お金と結婚について論じたいと思います。ちなみに「ウートピ」の編集者さん(かわいい系美人・ちょっとこじらせてそう)には許可をいただいております。
こんな競合サイトをcakesで紹介する私も私ですが、しかし男性読者はあまり馴染みがないことでしょう。
どんな記事か簡単に申しますと、「年収1000万円の男性と結婚して専業主婦になった場合、あなたがどんな生活を送ることになるのか」について、ファイナンシャルプランナーが現実を厳しく答えるという内容です。普通、夫が年収1000万円だったら奥さんは働かなくても経済的にかなり裕福に暮らせると思いますよね。ところがそうではない、と記事は教えてくれます。
結論を急げば、住まいは「買えてせいぜい5000万円のマンション」で、 場所としては「八王子」。そして専業主婦になったあなたは、ママ友とランチに行きたいですよね。でも、「ランチは月に一度で3000円まで」。なんと。それは厳しい。
さらには、子供が二人生まれたとして海外旅行に行けるかという問題。これには、このちょっといじわるそうなファイナンシャルプランナーは「行けますよ。」「すっごく節約したら5年に1回くらい」と答えます。なんと手厳しい。
この記事から学べることは、こういうことだと思うんです。このご時世、専業主婦としてエリートサラリーマンと結婚しても全く勝ちではないということ。
世帯収入が1000万円では、リッチな生活など程遠いのですね。やれやれです。不況と言えばいいのか、それともこの現実がもはや実力なのか。
でもね、記事自体はとても面白いと思った一方で、私はなんかピンとこなかったのです。まるで他人事のような。年収的には、勤務医の収入ってそれくらいですからあまり他人事ではないのですが。
ピンとこない理由をじっくり考えてみると、「そもそも専業主婦になりたい女子の話を聞いたことがない」からだと気づきました。ええ、もちろん「専業主婦になりたい」という発言がかなり男性を引かせるという事実が背景にあるのですが。
友人の女性(20歳代後半オットリ秘書系美女のオツ美さん、過去数回登場)にこれについて聞いてみました。すると、「恋愛戦略的には、専業主婦になりたい発言はドボン」だそうです。
なぜこんなことになったのか。これには二つの事柄が関係しています。一つは男性の年収が下がったこと、そしてもう一つは「寿退社」が死語になったということがあります。つまりは女性が結婚しても仕事を続けられる環境が(ある程度であるにせよ)整ってきたという社会背景もあるのでしょう。
この記事には相談者として「『仕事がしんどいから、専業主婦にでもなろうかな』と考えていた」方が出てきます。しかし、こんな人には私自身会ったことがありません。それは、ドボンだから男には言わないことにしているけど、本音ではこう思っている女性は多いのでしょうかねえ。
これまたオツ美さんに尋ねると、「ぶっちゃけ……」と溜めておきながら、「多い」と言い切りました。普段はオットリしているオツ美さんの目がギラリと光りました。私は若干ビビりつつも、「そうなの?本当?」と聞きました。