鶴瓶のスケベ学

人間が好きじゃないタモリと、“いま生きてる人”が大事な鶴瓶

鶴瓶さんが「テレビの師匠」と呼び、長年にわたり慕ってきた人物がいます。タモリさんです。毎週木曜日、『笑っていいとも!』の生放送でテレビの醍醐味を届けてきた2人は、互いに深い信頼と尊敬の念で結ばれていました。
芸歴40年を超える大御所芸人、笑福亭鶴瓶。還暦を過ぎた今も、若手にツッコまれ、イジられ、“笑われ”続けています。そんな鶴瓶さんの過剰なまでに「スケベ」な生き様へ迫る、てれびのスキマさん評伝コラムです。

「俺、聞いたんやけど『いいとも!』終わるってホンマ?」※1

30年以上続いた『笑っていいとも!』の終了を発表するきっかけを作るという大役を担ったのは笑福亭鶴瓶だった。

「来年の3月で『いいとも!』終わる」

タモリが淡々とした調子で答えると、観客はもちろん、出演者たちも驚きの声をあげた。それもそのはず。その時、このことを知っていたのは舞台上ではタモリ本人と笑福亭鶴瓶、そして中居正広だけだった。番組のプロデューサーですら、当日それを知ったという。ごく限られたフジテレビの上層部とタモリの話し合いで決められたものだったらしい。

鶴瓶が番組の終了を知らされたのは、発表の前日だった。タモリから直接電話があり、「火曜日に発表するからきてくれ」と告げられたという。
鶴瓶がレギュラーを務めていた木曜日ではなく、火曜日にわざわざ“乱入”させて発表したのは、意味がないわけはないだろう。
もちろん、タモリが大事にしている生放送のハプニング性を“乱入”という形で演出するということが一点。そして、何より、タモリの笑福亭鶴瓶に対する信頼と仁義があったのだろう。

東京進出の足がかりとなった いいともレギュラー

鶴瓶とタモリを最初に繋げたのは、意外な人物だった。

「ものすごくおもしろい人がいる」※2

そんな一言を添えて若き日の鶴瓶のもとに一本のカセットテープが送られてきた。
送り主は井上陽水である。そこには『タモリのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)が録音されていた。

鶴瓶は、そのテープを再生すると、そのおもしろさに驚愕した。すぐに鶴瓶は、自身のラジオ番組のゲストに呼んだのだ。まだお互いに一般的には無名の存在の頃だ。
その後、2人はまったく別の道に進む。

タモリはカルト芸人から一転、『笑っていいとも!』に抜擢され、日本のお昼の顔に。
鶴瓶は、東京で局部露出事件を起こし、大阪に帰って、大阪ローカルのカリスマに。

だが、1987年、2人は再び交わることになった。

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笑福亭鶴瓶論 (新潮新書)

戸部田誠(てれびのスキマ)
新潮社
2017-08-10

この連載について

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鶴瓶のスケベ学

てれびのスキマ(戸部田誠)

芸歴40年を超える大御所芸人、笑福亭鶴瓶。還暦を過ぎた今も、若手にツッコまれ、イジられ、“笑われ”続けています。しかし、落語家なのにアフロヘアでデビュー、吉本と松竹の共演NGを破った明石家さんまさんとの交流、抗議を込めて生放送で股間を...もっと読む

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コメント

youki_s_tus タモリと鶴瓶をこういう風に見たことはなかった。なんか素敵だなー。 1年以上前 replyretweetfavorite

sachi_mizuno |てれびのスキマ | タモリさんが鶴瓶さんの印象を述べてる部分、自分も友人たちを見てそう感じるところがあるので共感。一緒にやったり別の方法でやったり、それでいいんだなってどこか許された気がした。 1年以上前 replyretweetfavorite

HanautaDB 凄くいい。 1年以上前 replyretweetfavorite

toshi___twitt てれびのスキマさん今回も秀逸。芸人を語らせたらいま1番でしょ。 https://t.co/OvfjUCIo9W 1年以上前 replyretweetfavorite