牛込の加寿子荘

牛込の加寿子荘」 第十九回

愛していた加寿子荘のドアの鍵はクローバー型。しかし、そのドアが替えられてしまうことよりも大きな事件が起こっていた……。 築40年を超える「加寿子荘」での生活風景。能町みね子の自叙伝風小説!

お風呂の件がさめやらぬうちに、二つ目の事件は起きていました。
いや、「さめやらぬ」というのは私の勝手な言い分で、加寿子さんのなかではやはり一瞬で冷めていたらしい。


その日、加寿子さんが私の部屋をノックしてきたとき、私は以前の件があったので少し嫌なきもちでドアを開けたのですが、まあ予想通り和子さんは数日前のお風呂のことはいっさい気にしていない様子なのでした。この日はまったくの別件。

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