モノクロになってかえってきたマッドマックスもやはり最高だった件

すべてはここからはじまった――江波さんと言えばマッドマックス、マッドマックスと言えば江波さん。モノクロ版も見逃すわけにはいきません! ということで見に行っていただきました。

■新年はマッドマックスからはじめるよ

 あけましておめでとうございます。  新年一発目は招待状を頂きましたのでマッドマックスのブラックアンドクロームエディションを見て来ました。正直、何回も見た映画なので白黒になったから何やねん、ぐらいの気持ちで油断して見に行ったのですが、結論から言うとどうもすみませんでした。

 ストーリーはもちろん同じだし何もかも同じで単にモノクロになってるだけなのですが、まあ飽きたって人ももう一回このエディションで見たらいいと思います。初見がコレでもいいくらい。どうせ気になってフルカラーも見てしまうので。どっちが先でも構わないくらい別の映画なのでは感が凄い。

 白黒ったって最近の白黒な訳ですから何万段階も白から黒への明暗が分かれててそんなに言うほど白と黒しかない訳じゃあないのですが、こうしてくれるだけであの賑やかすぎる映画がメリハリの効いた代物になっていて、ぶっちゃけ「わかりやすい」映画になってるのがすごい。

■モノクロになったからこそ見えてきたもの

 忙しい映画なので、何回見ても小物やちっちゃい演出は埋没してしまうというか気にしていられないのですが、このバージョンだと情報に埋没していた小物の類がめちゃくちゃ前に出てきて主張してる。何回見ても別に気にしてなかった、フュリオサ大隊長のウォータンク、あれの運転手側の扉に描かれた左腕の骸骨とかが凄い気になる。いやそこにそれが描いてあるのは知ってたけど、あんなに意味ありげに見えるとは思わなかった。

 あと顔。陰影が濃くなったからシワとか表情がすごいよく見えるし感情とかも読み取れる。よく見てしまうがためにまた変な角度から考察してしまう。単なる焼き直しじゃねえかな、って脅しをかけてくるし、すんませんでしたって謝るしかない。  もう一回まんまと儲けようとかそんなんじゃなくて、再上映でも再放送でもなくて別のバージョンとして出して来ててビックリしました。あのセンス凄いな。

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江波光則映画レビュー

江波光則

6月下旬に終末SF『我もまたアルカディアにあり』を刊行した江波光則氏。 もともと映画がお好きな江波氏に、「終末」つながりで「マッドマックス 怒りのデス・ロード」を見た感想をまとめていただきました。

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コメント

isoparametric7 更新もしてました(遅い)(ごめんなさい)。新刊『屈折する星屑』は3月下旬にハヤカワ文庫JAより。⇒ 2年以上前 replyretweetfavorite

tosacarte @hironobutnk のレビューが待たれますねー。 2年以上前 replyretweetfavorite