逃げ恥」で感じた日本の変化

新年最初の「パリジャン十色」は、昨年大ヒットしたドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」を見て中村さん感じた日本のある変化についてです。これまでなんとなく感じていたという"幸先の良い兆し"がこのドラマで確信に変わったそうで、その理由とは、そしてその兆しとはいったいどういったものなのでしょうか?

みなさんお正月ボケも抜けて、もうお仕事モード全開ですか? 私は年末年始、日本で話題のテレビドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」を鑑賞してみました。そしてこのドラマを観て、ここ数年ずーっと疑問に思っていたことが確信に変わりました。

その疑問とは、「もしかして日本、変わってきてない?」ということです。

日本から逃げたら呪いが解けた

今から6年前。2010年の暮れのこと。私はこのまま日本という国にいたら、苦しくて死んでしまう。そう思ってパリへ逃げました。

パリまで逃げてきて気がついたのは、 私は日本で、色んな呪いにかかっていた。だから苦しかったんだ、ということでした。

その呪いとは、

結婚しなければ
女性らしくあらねば
毎日仕事をしなければ

こうした「◯◯しなければ」という思い込みです。この呪いは、生き方だけでなく、 たとえば「今日はどんな服を着るか」「何を買うか」「誰と会うか」などなど、日々の生活のなかのあらゆる決断に影響を及ぼしていました。

それがパリの色んな人がいる環境に来ると、これまで影響されていた呪いから解放され、他人や世間から押し付けられた価値観ではなく、自分が本当に欲しいもの、自分がしたいこと、を意識できるようになりました。

パリの道端では「あなたたち、映画の撮影中ですか!?」と思うほど、人目を気にせず熱烈キスをしているカップルの姿を目にします。日本にいた時は「道端でキスするなんてとんでもない!」と思っていたのに、それを毎日見ていたら「愛されるっていいなぁ」という、自分の正直な心の声が聞こえてきたのです。

おかげで自分の中の動物的な本能が目覚め、「恋をしたい!」と思うようになりました。そんな矢先に恋人ができ、結婚までして、それから6年という月日が経過し、今でもフランスに住み続けているというわけです。

震災があっても変わらないと感じた日本

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パリジャン十色

中村綾花

“花の都”と称され、雑誌やテレビでもその優雅なイメージが特集されることの多い、フランスの首都・パリ。パンやスイーツはおいしいし、ファッションは最先端だし、歴史ある建物たちも美しいし、住んでいる人もおしゃれな人ばかり……と思いきや、パリ...もっと読む

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コメント

sarasasol こういうのって多分フランスの人はフランスの呪いにかかってるんだよね、きっと。 4ヶ月前 replyretweetfavorite

kasumi_36 すごく良い記事でした(*´-`) 最近コラムを読むのが面白くてな… https://t.co/firQjs5J5x 4ヶ月前 replyretweetfavorite

takahiro_szk 百合ちゃんの言う「呪い」は、この国のいろんなところにある。ドラマは現実と違うと思わずに、みんなで逃げれば、変わるはず。海外からだと、兆しも見えるみたいだし - 4ヶ月前 replyretweetfavorite

moxcha ううーん、原子力大国のフランスはそんなに自由なのに? 4ヶ月前 replyretweetfavorite