「こう見えて意外とお茶目な一面もあります」
こんにちは、ライターの武田です!
という書き出しで原稿を書き始めたことは一度もない。このところ、そういう書き出しの記事を頻繁に見かけるが、ひとまず、ハートが強い人だな、と思ってしまう。なぜって、少なくない人が「お前誰だよ」と思うはずだから。「書いたのは私です」「書いたのはあなたなのね」というコミュニケーションを早々に済ませるなんて難しい、っていうか傲慢、とすら思っているのだが、それは傲慢ではなく、単なるやっかみなのかもしれない。
ひとまず自己紹介しただけにすぎない、というのは分かる。しかし自己紹介というのは、自分のことを知らない人に対して自分のことを都合よく整理しながらプレゼンテーションする行為だから、あらゆる状況において一定の傲慢さを含んでいる。以前、初めて会った人に「こう見えて意外とお茶目な一面もあります」と言われたことがあって、会ってから15秒ほどでそう言われたものだから、「こう見えて」の部分を早速認知してもらっていると確信しているのってスゴいな、と素直に感心した。「はじめましてなのに前のめり」というシチュエーションが総じて苦手だが、前のめりを想定していなかったのは受け止める自分だけであり、あちらはどうやら常時前のめりなのである。だから、もしかしたら「こんにちは、○○です!」という前のめりも、受け止めるこちらの努力や寛容が足りないだけなのかもしれない。
自己紹介と自己主張と自己分析
cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。
cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。