会社の飲み会を嫌がる若者が増えているそうですが…
あえて言いたい。誘われた飲み会は断るな!
70歳を超えたウディ・アレンのキャリア史上で最大のヒットを記録した本作には、そんな教訓が隠されています。
芸術と文化が花開いた1920年代のパリに憧れる脚本家のギルは、お嬢様育ちの婚約者とパリ旅行中。ある真夜中、俗っぽい生活にうんざり気味の彼が道に迷うと、見知らぬクラシックカーが現れます。
「一緒に飲みに行こうよ!」
そんな誘いにのったギルは、いつの間にか1920年代のパリに来ていたのです。当時のパリは、ピカソやダリといった画家のほか、ヘミングウェイやフィッツジェラルドなどの作家、コール・ポーターのような音楽家まで、実に才能あふれる芸術家たちが夜ごとカフェやサロンに集まっていました。ギルにとっては、まさに夢の国。
しかも、ピカソの愛人・アドリアナにギルは一目惚れ。憧れの芸術家たちと語り合うよりも、彼女に会うため、夜な夜なパリの街頭をさまよい、1920年代にタイムスリップ。どんどん“黄金時代”にのめり込んでいきます。
これもすべて、知り合いが1人もいない飲みの誘いにのったから。でも最近の世の中では、親しい仲間と行く飲み会以外はどうも嫌われている様子。Googleで「飲み会」と検索すると、「断り方」が真っ先に上がってくるほどです。
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