ある女王様のところにM男として、お客としてやって来たのは、その女王様が文学を学んでいた大学の教授でした。偶然の再会でした。
女王様は教授をハイヒールのブーツで蹴とばして「おまえの授業は退屈だったよ」とののしり、ロープを天井にかけて教授を足首から宙に吊るして、一本鞭で打ちのめしながら「まだ、あの退屈な授業をやっているのかい?」と問いただしましたところ、教授は腹や背中にみみず腫れを作り、天地が逆しまの状態のままビンッビンに勃起していたということです。
女王様は小柄で色白で黒髪の美人。教授の方は恰幅が良く、いかめしい顔、著書も何冊もある知性豊かな立派な男です。
なぜ僕がそんな話を知っているのかというと、教授はもともと僕の友人であり、これまた偶然なのですが女王様の方は僕がよく行くSMバーでもアルバイトをしていたことがあるので、教授と僕が友人だということを知っていた女王様がプレイの最中に「おまえがこんな、とんだマゾ野郎だなんて、学生時代はちっとも知らなかったよ。二村監督も、おまえがマゾ野郎だとは知らないだろうと思うからメールしてもいい?」と訊いたところ教授は勃起したまま激しくウンウンとうなづいたのでした。
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