けんちゃん、二度とは戻れない夜「し、心臓というか、き、気持ちの手術をしてもらうんだ」

“夫のちんぽが入らない”衝撃の実話――交際してから約20年、「入らない」女性がこれまでの自分と向き合い、ドライかつユーモア溢れる筆致で綴ったこだまさんの“愛と堕落”の半生。その書籍化を記念して、その外伝がcakesで特別連載です。
子供の頃から憧れていた教職に就くも、精神を病み離職したこだまさん。引きこもりを経て、最終的に辿り着いたのはとある障害者施設の職員でした。そこに入所する少年けんちゃんと心を通わせるうち、彼の独創的な世界観に心を奪われるようになります。そんな、けんちゃんと過ごしたかけがえのない日々を綴ります。

「じ、重大な、発表が、あ、あります」

 廊下を歩く私を呼び止めたのは、けんちゃんだった。いつになく神妙な顔だ。大好きなペプシもアンバサも持っていない。
 椅子を引き寄せ、ここへ座るよう指示する彼は、重大な病を告知する医者の顔をしていた。

「じ、実は、このたび、し、心臓の手術をすることになりました」

「え—!」

「し、心臓の手術は、じ、時間がかかるので、ぼ、僕は退職届を、だ、出します」

「え—!」

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夫のちんぽ外伝『けんちゃんのいる世界』

こだま

“夫のちんぽが入らない”衝撃の実話――交際してから約20年、「入らない」女性がこれまでの自分と向き合い、ドライかつユーモア溢れる筆致で綴ったこだまさんの“愛と堕落”の半生。その書籍化を記念して、その外伝がcakesで特別連載です。 ...もっと読む

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コメント

tipi012011 丁寧な描写で書かれているからとても面白い。 7ヶ月前 replyretweetfavorite

norilululu 敬愛するこだまさんの描く私が尊敬する 7ヶ月前 replyretweetfavorite

bionic_giko この連載になぜ気付かなかったんだ。サイコーにいい!! 7ヶ月前 replyretweetfavorite

238238238 毎回むちゃくちゃ面白いなあ 7ヶ月前 replyretweetfavorite