世界観を彩る「キュートなもの」(MICO/SHE IS SUMMER インタビュー)

さまざまなプロフェッショナルの考え方・作られ方を、その人の本棚、読書遍歴、本に対する考え方などから紐解いていくインタビュー。今回は、ソロプロジェクト「SHE IS SUMMER」で活躍するヴォーカリスト、MICOさんの登場です。さまざまなアーティスト、クリエイターから愛される彼女の魅力を本とともに紐解いてみました。

ふぇのたす解散から9カ月が経った2016年8月、ヴォーカルのMICOのソロプロジェクト、SHE IS SUMMERの1st EP『LOVELY FRUSTRATION E.P.』が発表された。先立ってYouTubeで公開されたティーザーの映像、アーティスト写真など、サウンドとビジュアル含めて新しいMICOの世界観が明確に打ち出されたものになった。音楽、ファッション、アートのフィールドを自在に行き来する彼女にとって、今回セレクトしてもらった4冊は大切なインスピレーション源でもある。

YUKIさんの本を読むことで、誰かに相談している気持ちになれた

— 『ROOKIE YEARBOOK ONE』は、編集長でありブロガーのタヴィ・ゲヴィンソンが今やファッション・アイコンとしても人気ですよね。

MICO もともと私はタヴィちゃんのことは知らなかったんですけど、海外の女の子がSNSで『ROOKIE YEARBOOK ONE』を紹介していて、それがきっかけで知りました。この本に書かれてることって、私が普段やりたいと思っていることと結構似ていて、どれも面白いコンテンツになってるんですよね。SISの『LOVELY FRUSTRATION E.P.』の自分のキャラ感みたいなものを打ち出す際、かなり参考にした本です。

— 写真やイラストだけでなく、読み物も充実してます。

MICO そうですね。コラージュも可愛いんですけど、読み物として面白かった。学校での出来事とかティーン向けのコンテンツが多くて、私もギリギリその悩みを共有できる部分がまだあるから。改めて思ったのは、人それぞれ嫌悪感を抱くポイントって違うんだなって。私がぜんぜん悩まないようなことについて「どうしたらいいのか?」って書いてあったりして、すごく面白いです。

— 海外のティーン・カルチャーには興味があったんですか?

MICO いや、洋楽も全然聴いてこなかったし、あんまり海外に意識を向けたことがない人生だったんです。でも私、自分を変えたいタイミングの時は今までの自分だったら絶対にしなかったようなことをする—っていうのが人生のテーマなので。去年、バンド(ふぇのたす)を解散した後、一度もしてないことをやろうと思って海外旅行に行ったんですね。ロンドンに行ったんですけど、現地の人たちのことをすごく身近に感じてしまって。同じ人間だし、言葉が違うだけで何も違わないなと思ったんです。

その時、ペティート・メラーっていうアーティストのライブを観に行ったんです。フランスの女の子なんですけど、ロンドンでもよくライブをしていて、そしたら会場で知らない日本人の女の子に「もしかして日本人の方ですか?」って言われて。その子は留学で滞在していて、ロンドンの有名なファッションの専門学校に通っている年下の女の子だったんですけど、学校とかで同じ趣味で話せる子が全然いないから嬉しいって話しかけてきてくれて。そこからメル友みたいな感じでやり取りが始まって、日本でスナチャ(スナップチャット)が流行る前に「ロンドンで今こういうの流行ってるよ」っていう情報を教えてもらったりして、そのやり取りが今もすごく楽しいんです。

— 前に別のインタビューで話してくれましたよね。「選択肢があったら、敢えて自分がやらないようなものを選ぶ」と。

MICO とある人に「海外で一週間以上同じ場所に滞在すると価値観が変わるよ」って言われて、じゃあそうしようと思って2週間ロンドンにいたんですよ。ロンドンのあちこちに行くんじゃなくて、同じところに何度も通ったりしているうちに、人の生活が見えてくるんですね。「このおじさん、何曜日のシフトに入ってるのかな」とか(笑)。そういう意味でも自分の価値観がちょっと変わりましたね。

— 次は中川翔子さんの『しょこれみかんぬ』です。

MICO 写真集です。私のサブカルとの出会いはしょこたんからでした。

— そうなんですね。

MICO しょこたん(中川翔子)を好きになってアニメの文化を知って……その出会いがなかったら自分はもうちょっと違うことをしていたかもしれないなぁと思います。確かこの本を買ったのは中学生の頃だったと思うんですけど、ずっと大切に持っている本です。中学生の時はとにかく可愛いものに夢中で、この本に載ってるようなピンク色の世界観とか大好きで。

私、筆箱が曜日ごとに違ったんですよ。筆箱を5個持っていて、毎日変えるんです。月曜日はこれ、火曜日はこれ、みたいな感じで。まあ、ちょっと浮いてましたね(笑)。あいつはヤバイぞ、みたいな感じになってたと思う(笑)。そんな時代にこの本と出会ったんです。ページをめくる度に「幸せ……」みたいな感じでした。色合いもそうだけど、小物もすごく可愛いから、1ページだけでも延々と見てられる。

— しょこたんがブログの女王として注目を集めてた頃でもありますね。

MICO そうでした。ヤプログの頃ですね。

— しょこたんのどこに魅了されたんですか?

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ホンシェルジュ

本棚は人を表す、といいます。本連載は、さまざまなプロフェッショナルの考え方・つくられ方を、その人のもつ本棚、読書遍歴、本に対する考え方などからひも解いていこうという試み。本がいまの自分をつくったという人から、ほとんど本を読まない人の本...もっと読む

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