こんにちは、外科医の雨月メッツェンバウム次郎です。
秋も深まり、東京では早くも冬がこっちこい、こっちこいといった様子で待ち構えています。ああ、今年はいつコートを出そうか、マフラーを巻こうかなどと考えあぐねているうちに、気付いたらどちらもすでに身に付けておりました。秋の終わりはあっという間ですね。
米国ではトランプさんが大統領となりました。グローバル化の縮小、TPPへの不参加、自国主義といったわかりやすい政策を打ち立てる彼ですが、我が国への影響もかなり大きそうですね。米国の持つ個人主義が、我が国でも重要性を増していくのですね。チームより個、大企業よりフリーへ。より一層の混乱を極めていくこの世界で、我々「小さき者」はどう生きていけば良いのでしょうか。私なんかは早々に海外に手術でも教えに行った方がいいんでしょうけどね。
さて先日のこと。男性の友人から「彼女と別れようと思っているんだけど、別れる間際のあの瞬間が嫌でなかなか言い出せない」なんて話を聞きました。
ああ、確かに嫌だよなあ、あれ。と、ついつい私は昔の恋を思い出してしまいました。どちらかといえば蓋をしておきたい方なのですが。
特に思い出してしまう「別れ際」のワンシーン。私はcakes読者の皆様と同じように、振ったことも振られたことも幾度もあります。が、じゃあどちらのシーンも思い出すのかというとそうでもないのです。私の胸の奥の古びた思い出の樽から煙のように出てくるのはいつも、振られた時より、振った時のこと。誰かに傷付けられた時のことよりも、誰かを傷付けた時のこと。
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