トランプ大統領誕生対するヒラリー支持者たちの反応
私が住んでいるのは、アメリカで最もリベラルだと言われるマサチューセッツ州のボストン近郊なのでヒラリー支持者が多い。ニューハンプシャーでの地上戦に誘ってくれたのも、学校から偏見や差別をなくすために教師と親が協働する「反偏見委員会」で一緒に仕事をしたレイチェルという女性だった。
「ウォール街を占拠せよ」の思想的リーダーと言われる民主党のマサチューセッツ選出連邦上院議員のエリザベス・ウォーレンと
有名な選挙予測のサイトや機関のほとんどが80%以上の高い確率でヒラリー勝利を予測していたのだが、8時に開票が始まったフロリダの状況を見たとき、私も知人たちも悪い予感を覚え始めた。
郡のレベルで、人口動態と世論調査の結果から綿密に計算された予測と大きく異るのだ。これまで世論調査や統計を継続的に見てきた人たちは、9時半の時点でトランプが勝つ確率のほうが高くなったことを感じたはずだ。それからトランプ当確の結果が出るまでの4時間は、出口がないトンネルのように感じた。
だが、それからすぐに就寝するわけにもいかない。結果が出てすぐに「トランプを勝利させた「白人対マイノリティ」の人種ファクター」という記事を書き、それから寝ようと思ったのだが、睡眠不足にもかかわらず眠れない。そこで、おとぎ話を元にした児童書ファンタジーの洋書をオーディオブックで聴きながら眠ることにした。余計なことを考えずに気持ちを明るくしようと思ったのだ。
寝落ちできたのはいいのだが、2時間後に「近づく人をうまい言葉で騙す魔術を持つ継母」が出てきて目が覚めた。オーディオブックを止めてもう一度寝ようとしたところ、娘から電話がかかってきた。どうも泣いているような声だ。
彼女もニューハンプシャー州でヒラリーのためにドアを叩く地上戦に参加していたので、心情的にヒラリーに入れ込んでいたのだ。「女性やマイノリティやLGBTQへの差別に対して、私たちはこれからどう闘っていけばいいのか?」と言う。