心のベストテン

宇多田ヒカルがひとりで歩く「道」

宇多田ヒカルの8年半振りニューアルバム『Fantôme』が、国内外で音楽チャートを席巻しています。このアルバムで彼女が切り拓いた新境地とはどのようなものでしょうか? そして宇多田ヒカルの原点には、ある意外なミュージシャンがいました。
芸人、DJとして活躍されているダイノジ・大谷ノブ彦さんと、音楽ジャーナリストの柴那典さんの響きあうナビゲーションをお楽しみください。

歌い方で「みんなの苦悩を引き受ける」

大谷ノブ彦(以下、大谷) 今回は宇多田ヒカルのニューアルバムの話をしましょうよ。『Fantôme』、ほんとに素晴らしい!

柴那典(以下、柴) まさに2016年を代表する一枚ですね。この連載では前に「次は『どうやって死を乗り越えるか』がテーマのアルバムになるはず」と言いましたけど—。

大谷 まさにその通りだった。

 母親の藤圭子さんに捧げるような一枚になったと思います。

大谷 そうそう、僕、今年の夏フェスのDJで、宇多田ヒカルがカバーした尾崎豊の「I LOVE YOU」をかけたんです。そうしたら大合唱が起こって。

 へえ!

大谷 尾崎豊のトリビュート盤に入ってるんですね。

BLUE~A TRIBUTE TO YUTAKA OZAKI
BLUE~A TRIBUTE TO YUTAKA OZAKI

 そんなバージョンがあるんだ。

大谷 その「I LOVE YOU」を聴くと藤圭子さんを思い出すんですよ。歌詞も母親への思いを歌った内容に思えるし、しかもめっちゃビブラートをきかせて歌うんですけど、それが藤圭子さんの歌い方にそっくりで。

 いつもの歌い方とちょっと違うんだ。

大谷 そう! それでこないだ桜井和寿さんと話したときにすごくおもしろい話を聞いたのを思い出したんですけど、桜井さん、Mr.Childrenとウカスカジーでは歌い方を変えてるんですって。

 どう違うんですか?

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大谷ノブ彦 /柴那典

「音楽についてパァッと明るく語りたい! なぜなら、いい音楽であふれているから!」。ハートのランキングを急上昇しているナンバーについて、熱く語らう音楽放談が始まりました。 DJは、音楽を愛し音楽に救われてきた芸人、ダイノジ・大谷ノブ...もっと読む

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コメント

ese19731107 柴さんがダイノジ大谷さんとやっている対談連載はこちら。→ 約3年前 replyretweetfavorite

nocch この視点は目からウロコだった! https://t.co/xOKiWtPWIk 約3年前 replyretweetfavorite

scmariesc @ymk_dc ゆみこ!嬉しいよ〜〜〜!ジェニファー・アニストン!あれはジョージタウンで自我を忘れて興奮したねwアラン・リックマンロスわかる!今年もラブ・アクチュアリーの季節だね。ちなみにヒッキー関連で唸ったやつ、読んでみて!https://t.co/osh83AYB14 約3年前 replyretweetfavorite

gcyn 『間違いなく「声を合わせて一緒に歌う」ことへのカウンターになっている』/『秘めた思いを描いた歌でも、こんな風に声を合わせることができる。そういうところに希望を感じたんですよね』 約3年前 replyretweetfavorite