新しくスタートしたパリジャン十色のテーマは「結婚」です。前回は「あなたはどうして結婚したいのですか?」という質問をいきなりぶつけさせてもらいました。そして同時に、自分を見失って苦しくなりがちな婚活で、そうならないための道標についてもご紹介したところです。
なかなか「婚活」という言葉が消え去らない日本ですが、一方のフランスには、そもそも「婚活」という言葉自体が存在しません。街を歩けばカップルだらけ、恋愛していない人なんていないんじゃないか?と思うほどアムールな人々で溢れたこの国では、結婚は一般的なものではないのです。
フランスでは、結婚以外に事実婚、同性婚など、パートナーになるための様々な選択肢が社会制度として整えられ、あらゆる愛の形があふれています。そういう理由もあってか、パリでは日本ほど「結婚しなければ」と焦る人が少ないと、私は感じています。
そこで今回、 パリの女性たちは実際、結婚についてどう思っているのかを知るべく、パリの路上で20代、30代の女性たちに話を聞いてみました。そもそも日本とは制度が違うフランスですが、だからこそ、私たち日本人が普段は考えつかないような、新しい考え方や選択肢のヒントが見えてくるかもしれません。
まずは、20代後半のパリジェンヌから紹介してみましょう。
「結婚しなければ、とは思わない」
左:Naïs(ナイス)さん、29歳、営業職 右 : Julie (ジュリ)さん、29歳、教職
—— お二人は将来、結婚しなければいけないと感じますか?
ナイス・ジュリ いいえ。
—— それは、どうしてですか?
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