流行が終わっても残る店はどこが違うのか?

cakesの人気連載「ワイングラスのむこう側」の著者・林伸次さんの新著『バーのマスターは、「おかわり」をすすめない』の発売を記念して行われた、石渡康嗣さんとの対談は後編です。飲食店に携わる人たちが悩まされるのが「流行」の問題。お店は流行って欲しいけど、流行りすぎると飽きられてしまう。この問題をお二人はどう考えているのでしょうか。

飲食店のプロデュースってどんな仕事?

林伸次(以下、林) 飲食店のプロデュースってどういう仕事なんですか?

石渡康嗣(以下、石渡) ゴールから設定するんですけど、お客さまが言っていることがまっとうで、それが実現できそうなお金があって、お店ができた後にきちんと運営できるかどうか、というのが揃って初めて成り立つので、その中で自分が役に立てることがあるのかを考えた上でお受けする、というのが多いですね。

 こんなの無理、って注文をしてくるお客さんもいますよね?

石渡 そういう時は絶対言います。当初はブルーボトルコーヒーも立地感がない時代に、都心の一等地で焙煎を始めるという話がありましたが、将来にわたっての経済性がまったく見合わないので、それは到底無理だということを伝えました。言いなりでは難しい。意見をぶつけて聞いてもらえる相手じゃないと、やらないです。

林 せっかくなんで、お金の話も聞きたいですね。例えば今僕が「お店がつくりたいんですけど」とお願いしたらどれくらいかかるんですか?

石渡 う~ん、もちろん規模によるんですけど、志さえあれば0円でもできる……なんて(笑)。

 また、いい人になろうとして! でも、そういう志を買うものですよね。

石渡 今、弊社WATでは5店舗の飲食店を運営しています。そのうち3店舗は運営委託というかたちで、クライアント様の投資の元で運営しています。店のやり方も何万通りあって、一概にいくら必要というわけでもない。でも、「店をやりたい」という志のある人でも、いまどき数千万円かけてっていうのはうまくいく可能性は低いと思います。志のある方こそ何もないところからスタートすべきだと思います。

 でもそういうときでも指導料はかかるんですか?

石渡 今までで一番いい質問ですね! 志によりけりです。ただ、「飲食やりたいんです、ウェーイ!」みたいな人に、そんなんで飲食なんてできると思うな、と思う気持ちは強いので、ちょっと意地悪することはあるかもしれないです。

流行りを追うべきか否か
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林伸次×石渡康嗣「飲食店経営がいつだってこんなに楽しい理由」

石渡康嗣 /林伸次

cakesの人気連載「ワイングラスのむこう側」の著者・林伸次さんの新著『バーのマスターは、「おかわり」をすすめない』の発売を記念して行われた対談。ゲストに迎えるのは、数々のお店のプロデュースを手がけてきた石渡康嗣さん。どんな人でも利用...もっと読む

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