人の心は「顔の筋肉」を知れば読める

人の心を読む専門家として大人気のメンタリストのDaiGoさんと堀江貴文さんが、著書『ウシジマくんvs.ホリエモン 人生はカネじゃない!』の刊行を記念し、「洗脳」をテーマに対談をしました。
初回は、昨年、テレビ番組でお二人がババ抜き対決をした話から。結果は、DaiGoさんの圧勝……。その理由について、「堀江さんは素直だから、表情が読みやすい」とのこと。そこで、Daigoさんがどうやって人の表情を読んでいるのか、またどんな訓練を積んで、人の心を読めるようになったのかを語ります。

人の心を読むために大切なのは、才能よりも訓練である

堀江貴文(以下、堀江) DaiGoさんと僕は、以前TBSの「最強文化系コロシアム 天下一文道会」という番組内のババ抜き大会で対戦したことがあるんです。かなり評判が良かったようで、視聴率も高かったんですよね。たしか、木村拓哉さんのドラマ『アイムホーム』の最終回の視聴率を抜いて、ぶっちぎりだったらしいですよ。

DaiGo おかげさまで。堀江さんにババ抜きで勝利したおかげで、最近、僕は小学生に「ババ抜きの人」という印象を持たれているようです。
TV番組のババ抜き対決の結果、DaiGoは堀江氏の心理を見事なまでに読み当て、ババ以外のすべてのカードを引き出して完全勝利を飾った。

会場 (笑)。

堀江 あのババ抜きは、本当にすごかったです。あの後も、「どうやったらDaiGoさんに対抗できるんだろうな」といろいろと考えたんですけど、答えが見つからなくて……。

DaiGo でも、堀江さんはすごくババ抜きがお上手でしたよ。そもそも僕が勝てたのも、以前、堀江さんが出演してらした動画を全部見て、堀江さんの癖を分析していったからです。だから、うまく行動が読めたんだと思います。この事前調査がなかったら、勝つのは難しかったですね。

堀江 あぁ、なんかそんなこと言ってましたねぇ。DaiGoさんは、人の心を読むメンタリストとして活動してるわけですが、人の顔の表情を分析したり、表情から人の思惑の特徴を探るっていうのは、才能みたいなものはあるんですか?

DaiGo 「人の心を読む才能」ですか?

堀江 たとえば、僕たちが黒人を見て、「黒人の人は顔がみんな似ているな」と思いますよね。一方、韓国人と日本人と中国人の顔は、アジア人の僕たちは見慣れているからなんとなく違いがわかるけれども、アジア人の顔を見慣れてない人からしたらみんな同じ顔に見えるというじゃないですか。

DaiGo はい、よく言いますね。

堀江 それと同じで、しぐさとか表情に関しても、その変化や相違について認知する能力は、相当個人差があるんじゃないかと思うんです。DaiGoさんご自身では、その認知能力が高いほうだと思いますか?

DaiGo もちろん認知能力には個人差はあると思うんですけど、一番大事なのは先天的な才能よりも訓練ですよね。

堀江 どんな訓練をするんですか?

DaiGo いま、表情分析の国際的な基準としては、ポール・エクマンというアメリカの心理学者が作った「表情分析学」が使われています。そのなかでは「表情の形」を見るわけではなく、基本「基筋肉がどう動くか」を見るんですよね。顔のなかの、どの場所の筋肉が動いたかで、相手の心を読んでいくんです。

堀江 なるほど。表情筋ってどのくらいあるんですか?

DaiGo よく僕らが観察するのは、だいたい40個くらいですね。

堀江 ……40個もあるんだ。でも、それを覚えれば、習得できるわけですね。

DaiGo ただ、筋肉自体は40個なんですけど、さらに加えて、それぞれの筋肉の動きの組み合わせを覚えなきゃいけないんですよ。その組み合わせを考えると、だいたい一万通りを超えてしまいます。

堀江 一万通り以上! ゼロから覚えるのはきつそうですね。

DaiGo もしやりたい人は、ポール・エクマンの本家のサイトで、トレーニング用のプログラムアプリみたいなのがあるので、それを買って訓練したらいいと思います。年間200ドルくらいで買えますから。

堀江 具体的にはどんなプログラムになっているんですか?

DaiGo ボタンをポチっと押すと、人間の基本の6表情のどれかに画像が一瞬変わったり、動画でゆっくり変わっていったりするんです。その映像を見て、「いま表示されたのはどの感情だったか」を選んでいくんです。それを繰り返して、正答率を上げてくと、相手の心の動きを見破るトレーニングになります。ちなみに、このプログラムはCIAも使っているそうですよ。

堀江 なるほど。検察官とかでもニーズがありそうですよね。

DaiGo なんでも、この表情分析プログラムが、画像認証などのテクノロジーとくっついて、動画を分析するだけで、その人が嘘をついているのかどうかを見抜くシステムを作りろうとしているそうです。その動画分析プログラムでは、現時点で、その人が嘘をついているかどうかの正答率は8割くらいらしいです。確か脳波を計測して分析するシステムでも、正答率が90%ぐらいだったと思うので、結構近づいてますね。

堀江 へぇー。画像認識だけでわかるんだ。じゃあ、そのポール・エクマンのプログラムで、それなりに表情分析ができるようになるんですね。

DaiGo まぁ、練習しないとだめですけどね。1日2時間とか3時間くらいのトレーニングを、何年間やれば、できるようになると思いますけど。

堀江 そんなにやるんだ……! というか、DaiGoさんは、それをやったんですか!

DaiGo やりました。

堀江 すごいな、そのモチベーション……。

DaiGo おもしろかったのもありますが、習得するのに必死でしたからね(笑)。

ユリゲラーに触発されてはじめたフォーク曲げ

堀江 ちょっとDaiGoさんのバックグラウンドを伺いたいんですが、昔から人間心理みたいなのを研究していたんですか?

DaiGo もともとは、大学で人工知能を研究していました。

堀江 え、そうなんですか? (身を乗り出す)人工知能ってどんなタイプの人工知能ですか?

DaiGo アルゴリズム系じゃなくてマテリアルサイエンスのほうですね。最初は自分で人工知能を作りたいと思ってたんですけど、色々やってくると、やっぱり人と話した時に人によって反応が違うのがおもしろくて。昔から僕には「心を作る」という夢があったので、次第に心理学のほうにシフトしていって。いつの間にか、どっぷり心理学につかってしまっていました。

堀江 人前で「心を読む」みたいなパフォーマンスを始めたのはいつからですか?

DaiGo  20代前半くらいからです。僕は堀江さんみたいにビジネスの才能があるわけではないので、学生時代から起業して影響力を持つのは無理だろうと。
 でも、それと同じくらい社会に対して影響力を持つにはどうしたらいいんだろうと考えたときに、自分が研究していた「大衆扇動」、つまり、集団をどう動かすかというテクニックを実際に使ってみようと思ったんです。

堀江 そこで、メンタリストになるわけですね。

DaiGo はい。日本で独裁者になるわけにはいかないので(笑)。だったら、まずはメディアに出るべきかなと思ったのが、テレビに出てみたきっかけでした。実は僕、最初にテレビに出てた頃は、フォーク曲げをしてたんですよね。

堀江 そうだ、最初はフォーク曲げとかやってたよね! なんでフォーク曲げを?

DaiGo あれはあくまでもエサなんです。本当はフォーク曲げって、メンタリストがやるものじゃないですから。ただ、メディアが素人をテレビに出すときに、使ってくれるぎりぎり限界の時間って1~3分間ですよね。その短い時間で誰かの印象に残すためには、フォーク曲げってすごくわかりやすいものだと思ったんです。
 そこで、1年半くらいフォーク曲げをやって、次第に認知度が出てきてから、人の心を読むパフォーマンスをするようになった感じです。

堀江 でも、仮にメディアに出ることを考えたとしても、普通はいきなりフォーク曲げにいかないよね? 僕だったら、絶対にやらないです。だって、フォーク曲げってなんかインチキ臭いじゃないですか……。

DaiGo インチキ臭いですよね。ただ、僕がフォーク曲げをやり始めたのって、8年以上前なんです。当時、僕は21歳くらいだったんですけど、YouTubeでユリゲラーの動画を見たんですよ。それを見たときに、「これ、超能力がなくても、物理の力で全部できるだろう」と。そこから考えたら、だんだん「こうすれば物理の力でフォークを曲げられそうだ」っていう構想がどんどん沸いてきて。

堀江 だったら物理の論理だけで、フォークを曲げよう……としたわけですね。

Daigo はい。ただ、ユリゲラーと同じことをしてもおもしろくないから、むしろ逆のことをやってみようと思ったんです。

堀江 というと?

DaiGo ユリゲラーは「超能力でスプーンをゆっくり曲げる」ということをやっていたんです。だから僕は単純に、「フォークを科学ですばやく曲げる」っていうのをテーマにしてやろうと。実際にやり始めたら、ちょっとおもしろくなってきて。最初は大学の食堂とかで友達相手に時々やっていたら、その動画を友達がテレビに投稿したのが、テレビ出演のきっかけでしたね。

堀江 あれって、種明かしみたいなのしてるんでしたっけ? どうやってやるの?

DaiGo 教えられますよ。普通に物理で解明できます。あれ、でも、堀江さんはフォーク曲げに興味あるんですか? あんまり興味はなさそうですけど……。

堀江 僕は実はあまり興味ないんですけど、お客さんとかはみんな興味ありそうだから。

DaiGo ですよね(笑)。堀江さんってすごく感情がわかりやすくて、人工知能の話をしているときは思いっきり前かがみになっていたんですが、フォーク曲げの話になった瞬間に、体が後ろに倒れてましたから。

会場 (笑)。

堀江 うわー! やだなー、こういうの! 僕、すごく興味のあるものとないものへの反応が、わかりやすいから。

DaiGo 堀江さんは、本当に素直な方だと思います。

堀江 まぁ、僕の話はいいとして……じゃあ、この後、DaiGoさんがどうやってフォーク曲げているのかを教えてもらいましょうか。

次回「なぜメンタリストがフォークを曲げるのか、曲げられるのか?」は10/27(木)更新予定

構成:藤村はるな  協力:堀江貴文イノベーション大学(HIU)

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この連載について

人生は洗脳じゃない!?—メンタリストDaiGo×堀江貴文

DaiGo /堀江貴文

人の心を読む専門家として大人気のメンタリストのDaiGoさん。今回、堀江貴文さんの著書『ウシジマくんvs.ホリエモン 人生はカネじゃない!』の刊行を記念し、お二人による「洗脳」をテーマにした対談イベントを開催。堀江貴文さんが主宰する「...もっと読む

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bemilesaway ババ抜き対決を終えて。 ホリエモンとDAIGO。 https://t.co/FaTBjSC8ru 2年弱前 replyretweetfavorite

RieDorji アプリに興味がある私。 2年以上前 replyretweetfavorite

mmtw_life https://t.co/3xg52VRX15 2年以上前 replyretweetfavorite

yuyu413 DaiGoとホリエモンのババ抜き対決見て以来、すっかりDaiGoのファンになってしまって、この連載毎回すごい楽しみ。 https://t.co/V0ADGovs2X 2年以上前 replyretweetfavorite